一人旅 Episode-5 「長崎五島・福江島へ」
1 五島列島 まず福江島へ渡る
朝7:40出航のため、宿は長崎ターミナルの近く「ホテル・ベルビュー長崎出島」に泊まった。
ここからだと、ターミナルまで徒歩3分ほど。
船酔いのことも考え、あまりご飯は食べないで、ホテルを出た。
港には、いくつか船が停泊しており、朝陽に照らされ、美しい。
ターミナル内に入ると、すでにチケットカウンターには行列が!
事前に予約しておいてよかった。
長崎から福江、と戻りの有川から長崎の船は、インターネットで予約しておいたのだ。
九州商船の予約ページはこちらです。
席も指定できます。
チケットカウンターで、予約番号を伝え、お金を支払い、チケットゲット。
チケットは乗り込む時、半券を渡し、降りる際、残り半券を渡す。だから、記念に残らない。なので、写真に撮っておく。
アナウンスが流れ、ジェットフォイルに乗り込む。今日もいい天気。
席を選ぶとき、色々悩んだ結果、一番前にしてみた。
「1M」一番前の一番右。前と横に景色が見える席。
結論から言うと、とてもよかった。端っこなので静か。景色をあらゆる角度で堪能できた。
外洋に出てからも、波はとても穏やかで、船酔いせず、気持ちの良い航行となった。
時間通りに、福江港に到着。
トヨタレンタカーの人が迎えに来てくれている。トヨタレンタカーのお店は、港と福江空港の間くらいにある。
どちらのお客にも対応できるようになっている。
初め、飛行機で福江に来てみたかったが、フライトが取れず、ジェットフォイルになったが、すこし外海から五島へ移住した人の感覚を感じれたので、船で良かった。
明日、福江から奈良尾への船の予約をしていないので、まず、福江港に戻る。
長崎からの船が着いたときは多くの人がいたが、いまはもうガラーンとしている。
カウンターで、明日の船を予約する。福江発9:20。
朝飯が軽めだったので、おなかがすいた。
福江港ターミナル内にある、うどん屋で、初「五島うどん」を食べる。
さすが、おいしい。5分で平らげる。
さあ、出発。
大瀬崎方面へドライブ。
70-80分かかる予定。60キロ走行のゆったりめで行くつもり。
2 井持浦教会 奇跡の泉
山の中をぐんぐん通り抜け、福江港から40分ほどで海岸に出る。海を横に見ながら、大瀬崎へ。風が気持ち良い。
大瀬崎灯台に行く道のりに、「井持浦教会」がある。
当時の五島列島司牧の責任者ペルー神父は、1891年、バチカンにこのルルドの洞窟が再現されたと聞き、五島の信徒に呼びかけて島内の奇岩・珍石を集め、1899年、日本で「最初のルルド」を作りました。
フランス・ルルドに、聖母のお告げにより、病気を治す「奇跡の泉」が存在する。
南フランスのピレネー山麓にある町ルルドで、1858年に、薪拾いに出かけた少女·ベルナデットが、近くの洞窟で聖母マリアに出会い,聖泉を示されたという故事に由来するカトリックの聖地で、その聖泉の水を飲んだり浴びたりした者は、病が癒されるなどの奇跡が現れるとされている。
ちなみに、この聖母御出現は、1862年、カトリック教会公認となっている。
井持浦教会の霊水は本場ルルドの奇跡の泉から取り寄せたものを洞窟横の泉水に注ぎ入れたもので、この霊水を飲むと病が治るといわれ、全国から多くの巡礼者が訪れるほか、毎年5月にはルルド祭が行われ、島内から多くの信徒が集まるとのことです。
この霊水を飲むと病が治ると言われ、日本全国の信者の聖地ともなっています。
教会の横手に、石でできた広間の先に、マリア像が見える。
この広間の石が鏡面のようにピカピカで、まるで水が貼ってあるようにきれい。
広間に入っていいのかわからない。遠目からマリア様を見る。ここは他と違うパワースポットな感じがする。神秘的。
3 大瀬崎灯台 日本の端
井持浦教会から先に進み、左手にサインボード「大瀬崎灯台」が見え、左の小道に入る。
ここからぐんぐん急坂を登っていく。
くねくね10分ほど登ると、大瀬崎灯台展望台に到着。
一旦、ここで車を降りて、灯台を望む。かなり遠くに見える。地図上では、そんなに遠くないと思っていたのだが、かなり遠い。
あの尾根を灯台まで歩いていくのかと思うと、気が遠くなる。
左手の海岸も美しい。ずっと見ていられる。
*ここにトイレがある。これより先にはトイレはない。
展望台から先に進むと、駐車場が2つある。
一番奥の駐車場で止める。
すでに車は2台止まっていた。
「大瀬崎椿ロード」というらしい。片道1.2キロ。行きは20分ほどらしい。
道のりの半分は、木々に覆われているので、かなり涼しい。坂をぐんぐん下る。
残り500Mくらいから森を抜け、太陽に照らされる。暑い。
戻ってくる人とすれ違う。ハアハア言っている。
とても疲れているようだ。
帰りは大変間違いなし。
灯台が見てきた。まだかなり先に見えるようだけど、残り200M。
左手の崖が怖い。近くに行って写真を獲りたかったが、足の疲れ具合もあって、近づけなかった。
最後の階段が急で長い。
やっと到着。正午きっかり。
振り返って、来た道を見てみる。大変さがわかるだろうか?
あの道を登って帰るのはかなり大変。ここで十分休んでいこう。
4 映画「悪人」 この先は何もない
さて、ここは、映画「悪人」のクライマックスにでてくるロケ地でもある。
清水祐一(妻夫木聡)と光代(深津絵里)が、逃避行の末に辿り着いた地の果て。
日本の最果てと言えば、北国の最果てがイメージとしてはピッタリです。
南の果てだと沖縄になるので、逃避行の先という感じがしません。
しかし、この場所は、逃避行の果て、のイメージがあります。
東京から飛行機で2時間、高速船で1時間半。さらに車で1時間半。そして徒歩で30分。
行きつく先は、がけっぷち。これ以上、どこにも行けません。
映画「悪人」でも、これ以上生きていけない。戻るには苦しい人生が待っています。
それなら、ここで人生を断ち切ろうと思うかもしれません。
この崖から飛び降りて、人生を終えるのは簡単。
この場所は、どこからでも高い崖から飛び降りられる。
それくらいすぐ。
そういうことを考える。
帰る道のりは大変。あの道を登って帰るのか、大変だな。
でも、登り切って、町に帰りたい。ご飯食べたい。
この大変だったことをみんなに教えたい。
後ろを見るんじゃなく、前を向く。歩く。歩き始める。
一休みして、もと来た道を戻り始めた。
やっぱり苦しい。300M登って、ハアハア息が切れ始めた。
500Mで、一回腰を下ろして休む。
木々に入り、気温がぐっと下がる。でも勾配は変わらずキツイ。
900M時点で、また腰を下ろす。最後の水を飲んで5分休む。
35分かかって、駐車場に戻った。
時間の割に、体力は使っている。足がガクガクしている。
半年の在宅勤務で体力も落ちていたようだ。
車、運転できるかなあ。
心配しながら、エンジンをかけた。