『社会を知るためには』
筒井淳也『社会を知るためには』ちくまプリマ―文庫
「社会学」を含めた社会科学全般にあまりいい印象を抱いていませんでした。ぶっちゃけ何やっているのかがよくわからない。社会学入門的な本を読もうにもそれぞれの事例を通じて結局、何が言いたいのかわからず読むのを諦める。これを繰り返していました。
この本は著者の方は「社会学入門」というより「社会」入門だと述べています。がわたしは「社会科学」入門だと思いました。著者の専門である社会学の知識を活かして社会科学の立場や前提を説明しています。自然科学とは違う「緩さ」がキーワードになっています。
研究所が地元の近くにあり、小学生の夏休みは研究所を回って過ごしていました。その影響かわかりませんが、科学は、条件を整えれば誰でも同じ結果が出るもので、誰でもリンゴを落とせば下に落ちるレベルで厳密なものだと思っていました。
一方で、社会はそんなすべてを説明する法則などないのが現実でした。「緩い」つながりや「意図しない結果」によって引き起こされているものが多々あります。それを観察したりするすべが社会科学なのではないかとこの本を読んで思いました。
感想とか
最近就職活動の自己分析や、いろんな学問の入門の入門みたいな新書を読んでみて、もっと早くこんな本を読んでおけばよかったな、特に高校生の時に本読んでおけばなあと思います。文理がハッキリ分かれてしまう前にたくさんのものに触れておきたかったです。もしかすると隣の芝生は青いだけなのかもしれないですが。
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家から1時間以上かかるへき地に飛ばされることが決まって少し悲しいですが都会の喧騒から離れられるはずなので頑張りたいです。
ではまた。