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台所の片隅で、米麹との静かな対話を楽しむ

麹造りは、静かな営み主夫こっちゅうです

かつて日本の家庭では、この小さな生き物を育てることが当たり前でした

いまの時代も、変わらずでありたいところです

ということで、今日は「もやし屋」

「米麹」を仕込んだ素朴な記録をお伝えします

 午前中から仕込み

「麹は水を嫌います」

この言葉を胸に、さっそく麹づくりにとりかかります

温度計やらサラシやらなど、準備は事前にしとけばよかったな〜と後から思いました

ただお米は、昨晩から水に浸しておきましたよ

指でつまむと、ほどよく水を含み、少し透き通った白さになっています

よき白米。マイマイままいま!って感じです

しっかりと水を切り、しばし手のひらに乗せてみます

お米は私たちが思うより、ずっと多くを語りかけてくれるものなのです

そんなこんなで水をしっかりと拭き取っていく〜

せいろとの対話

せいろに布巾を敷き、米を広げます。

蒸気が立ち上る様子は、古来より変わらぬ光景かと。

「せいろで蒸す」

個人的には、これが大切なのです

昔ながらの道具で向き合う時間

その中に、私たちの忘れかけていた何かがあるように思います

なんてカッコいいことを言っていますが、前回はフライパンで蒸して失敗しました

最近購入したせいろが使いたいだけです

そんなこんなで、蒸し上がり。米粒は、一粒一粒が輝きを放っています

麹との出会い

「麹菌は、目には見えない小さな命です

しかし、その小ささに反して、私たちの食卓に大きな恵みをもたらしてくれます

蒸し上がった米を、静かに冷まします。

急かさず、しかし冷めすぎないよう、丁寧に。

これが大切。たぶん

あせらない心。でも手早く。

種麹を振りかけ、常在菌とあわせる感じで

「とにかく水気を避ける」

これが麹造りの極意です

昔の人は、経験から学んだのでしょう

頭が上がりませんな

私たちは、その知恵を受け継ぐ者なのです

そんな意識が最近は目覚めてきました

明日への期待

明日の朝にも切り返し作業があります

育てる喜びは、待つ時間の中にこそあるのかなと最近は思っていたりします

保温容器に移した麹は、今、静かに命を育んでいるはず

夜、耳を澄ませば、微かに発酵の息吹が聞こえるような気がします

季節の移ろいを感じながら、手を動かす

それが料理の本質なのかもしれませんね

どんな表情で麹が迎えてくれるのか、今から楽しみである

麹との暮らし方

麹は、私たちの先人が大切に育んできた文化です

その技を絶やさぬよう、丁寧に受け継いでいきたいものです

麹造りは難しいものではありません

しかし、そこには敬意と観察が必要な気がします

水を嫌う性質を理解し、適切な温度で見守る

ただそれだけのこと

料理がしんどい・めんどくさいなど複雑にしているのは、私たち現代人の心なのかもしれません

本来はハイパーシンプルなもののような気がします

おわりに

手作り米麹は手間がかかりますが、その分だけ得られる喜びも大きいもの

1度作り方を覚えれば、季節や気候に合わせた調整も自在になります。たぶん

とにかく回数を重ねることが上達の近道

明日の朝、どんな姿で米麹が成長しているか、今から楽しみでなりません

この手作り麹を使って、味噌づくりするのがいまから楽しみです。あと甘酒も。あといろいろ〜






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