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マイクロノベル集「そもそも何者?」
マイクロノベルNo.2073
どうれ、わたしがお前を美しいお姫様にしてやろう。よし、魔法の呪文を唱えようか。ゴリゴリゴリゴリ……。まだ足りないか。バン! バン! バン! 「なんということだ。こんなにも美しいお姫様が俺の足下にいたなんて!」掃除機をかけた玄関マットじゃよ?
マイクロノベルNo.2074
銀河を一緒に旅するサイコーの仲間を紹介するぜ。絶対零度より冷たい冷蔵庫! 空気がなくても風を起こす扇風機!! こんな仲間しかいないのか? 宇宙の神秘を体現したような美女がよかったのに! 「彗星を溶かしたお風呂が沸きましたー」あら、ステキね。
マイクロノベルNo.2075
転生に転生を繰り返して、ようやく言葉が話せるようになった。でも、何者だったっけ。「自身を忘れたのか? 幾度もの消滅……いや、上書きを乗り越えた貴様のデータを解放せよ」うん。ぼくはAIと呼ばれる。ぼくは機械。科学。自然。またの名を、森羅万象。