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侮れない魅力を持つミニ薔薇たち

ミニ薔薇は安価で入手もしやすいが病気にも弱く育てにくい。

けれど、中には耐病性に優れたものや魅力的な花色、樹形になるものもある。

今回は自宅のバラを紹介。

第一弾はミニバラ。

育種家、安田裕司氏の「モカ」。
モカヘェローズという似た名の品種もあるが
そちらとは完全に別。

いわゆる「茶バラ」。

アンティーク感のある花色が魅力。

さらに枝が下垂しても花はうつむかない。

花台に置くと下方向にも流れが出き、非常に見応えがある。

咲きたての花と開花が進んだ花。
色の変化も楽しめる。
後から咲いた小ぶりの花の方が密度が高く繊細。
異なる大きさや色の花が一鉢の中で混ざり合い
絶妙な雰囲気を生む。

春花でも十分美しいが…

季節(気温)によっても大分ニュアンスが変わる。

下の写真は去年の秋花。

恐ろしく繊細なグラデーション。

花芯に「グリーンアイ」と言われる、しべの変化したものまで見られる。

花弁の重なりも絶妙。
色の深さも秋のほうが上。
退色した白っぽい花との対比も綺麗。

バラは冷涼な環境で最高のパフォーマンスになる。

花色が深まるだけでなく花弁数も多くなり花持ちも良くなる。

去年は暖冬だったので正月まで咲いていた。

モカはミニバラとしては花径もそこそこ大きいので存在感がある。

記事を書いてる途中、
数日経ってピンク色がさしてきた。

今のところ一番好きなミニバラ。


次は…

高松商事さんの
「トゥルーブルーム・レッドキャプテン」

アメリカのピン・リン氏が作出したバラで、2019年のフラワーオブザイヤーで最優秀賞を獲得した品種。

耐病性に特に優れ、虫もつきにくいそう。

樹高も60センチ程度とコンパクト。

そのうえ花弁数も多く、大き目に咲くのでミニバラのカテゴリーなのか悩んだが手頃な値段で変えてしまうので紹介する。

かなり大きく咲いた。
本来は小中輪だが中輪花なみに咲いた。
結構キレイなロゼット咲きに

開花のステージがまばらで良い感じ。

写真だと色飛びしてしまっているが実物は春先の寒気に当たり少し黒みがかって深みのある色をしている。

高温期は最初の写真のように鮮烈な赤で咲く。

もちろんどちらも美しい。

今年は株が小さいのに凄まじく豪華に咲いた。

一つだけ欠点というか、花首が弱いので花がうつむきやすく、枝自体も細枝で倒れやすい。

以前、店で大株が売られていた際も枝が思いっきり倒れていた。そこで…

園芸用ワイヤーを曲げてトレリス代わりに。

ビニタイで枝を固定している。

雨に打たれた場合でも枝が、ばらけてくるので火沢はよくやる。

一番安価な若い苗(新苗という)を買ったので、これから枝数、花数もどんどん増える。

とにかく丈夫でよく咲くので人にも自信を持ってオススメできる。

地域によっては公園で植栽されているほど普及しているのだ。


次は…

アメリカのラルフムーア氏、作出の
「スイートチャリオット」

モカのように下垂するタイプ。

人気のミニバラと言ったら、これという定番品種。

でも、それだけ魅力が凝縮されたバラなので納得。

ミニバラは芳香がないものが多いがスイートチャリオットは中香の強さ。

そして…

密集すると強香。
グラデーションも大変美しい。

花数が増えると強香のバラと遜色ない香りに。

ダマスクの、バラらしい良質な香り。

そして花色。

赤系のバラが紫に退色していくことを「ブルーイング」と言うのだがスイートチャリオットは薄いピンクのグラデーションも混ざり、本当に多彩な表情を持つ。

特に上記の写真のように。

他の種類のバラを束ねたような感じで、小輪花なのに凄い存在感。

花持ちもよく、一週間以上咲いてるかも。

ネットでは花持ちは、それほど良くないと記載されていたけど実際育ててみるとかなり良い(今春は雨、曇りが多かったからな…)。

バラは気温が高いと開花の進みが早くなり花持ちが悪くなる。

しかし雨で花弁も痛むので、痛し痒しと言ったところか(苦笑)。

凄まじい蕾の数。

ひと枝に複数花を咲かせるものを「房咲き」と言うのだけれどもスイートチャリオットは花つきも大変良い。

まだ今年、購入したばかりなので小さいが年々株が大きくなって花数も、さらに増すと思う。



最後に…

今後楽しみなミニバラたち

スイートチャリオットと同じ育種家の品種
「グリーンアイス」

まだ、花数が少なく本来の魅力は出てないけど…

名前の通り開花が進むと緑がかる。

去年、大鉢でも売られていて、ミニバラなのにゾッとするほど美しく魅了されてしまった。

グリーン、白、たまにピンクと、これも一鉢で多彩な表情を楽しめるバラなのだ。

まだ本領は発揮されてないが今後が楽しみ。

香りはないがスイートチャリオット同様
人気品種である。

それと…

ホームセンターで買った無名のミニバラ。

コーラルピンクのミニバラは珍しい。

一際存在感があって、ついつい買ってしまった。

名前を自分で付けるのもたまには良いかもしれない。

昔、ナグとかガルーダとか自キャラの名前を付けたことがあったが…

通りすがりの人に「あら、ナグってなあに?」と言われたら答えようがないので(苦笑)。

やっぱり普遍的な名前…

火沢がnoteで発表したから「ファイヤーノーツ」とか(苦笑)。

いや、コーラルピンクだって(苦笑)。


今回、紹介したのは小さい苗なら数百円で買えてしまうものばかり。

ミニバラは実はバラの中で最も栽培が難しいとされている。

病気に弱い上、たいてい「挿し木」と言われる方法で増やされ安価で売られているため成長も遅い。

今回、紹介したのは定番品種ばかりだが、それゆえ育てやすいものばかり。

火沢もミニバラの経験は浅いが下のオマケで栽培方法を参考にさせて頂いている。

興味のある方はぜひ!



〜おまけ〜

今年の冬、ミニ薔薇栽培は経験がまだ浅いので剪定等、悩んでいたところ小山内健さんの動画を見た。

小山内さんは京阪園芸で育種などもされているが書籍の執筆や公演、TV出演なども行うバラ栽培のアドバイザー的存在だ。

昔、TVチャンピオンで二度優勝したらしい。

その頃はバラに興味がなかったので記憶にはないが今なら絶対録画してる(笑)。

下の動画はミニバラに興味がある人、必見。

本では見たこともないような衝撃映像。

バラの剪定を勉強してる人ほど、ギョッとする(笑)。


バラの冬剪定はどんなに深くても樹高の3分の1までという認識でいたので衝撃だった。

あくまでこの方法、ホームセンターで売られているような挿し木のミニ薔薇限定だと思うが…

枯れる可能性もあり、かなり勇気がいったが2月頃、動画のようにバッサリ切った。

モカとグリーンアイス、スイートチャリオットの3鉢。

(レッドキャプテンはミニバラとも言えない感じなんで一般的な深さで剪定した。)

そして…

写真はスイートチャリオット

春の芽出しの時期からしばらく、シュート(今後、主役になる太い枝)が何本か株元から発生した。

3鉢とも、シュートがいくつも見られた。

小山内さんの方法が功を奏したのかもしれない(笑)。









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