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Gloomy_Weasel
2020年10月14日 17:45
「お祭り、案内して欲しいな」美女と評判の担任教師から言われた思いがけない一言に心をかき乱され、俺は何も言えずにその場から逃げ出した。そして夏休み、思いがけない場所で出合った彼女に、思いを打ち明けるが……?一筋縄ではいかない、最初の一口だけちょっと甘くて、あとはとっても苦い青春譚。1 ――何かをしたい者は手段を見つけ、何もしたくない者は言い訳を見つける―― そんな諺がどこかの国にあったな
2020年10月9日 21:22
「あと5分もある」 そんな呟きが隣から聞こえて、チラリとそちらを見やった。上品なラベンダー色のワンピースをまとった女性が、ポットから自分のカップへお茶を注いでいる。 平日の昼下がりの喫茶店には、商談中のサラリーマンや、一目でフリーランスのライターか何かと分かる若い男、そして自分と、一つ空けた隣の一人用のテーブル席にいるその女性しかいなかった。――どうせ子供のいない有閑マダムだろう。優雅なご身