【季節の声の便り・カラダ編】
博心堂鍼灸院のいんちょです。
体は声を発します。
秋口から初冬にかけては、胸の声が頻繁に聞こえます。
いわゆる咳です。
ちょっと前から背中の声が頻繁です。
くしゃみというやつです。
どちらの声も寒さとの言い争いですね。
こんな体の声がうるさいようなら、温かく過ごすとよいです。
そうすると体から、安堵のため息が聞こえてくるわけです。
たぶん、11月くらいのツイートですね。
ツイッターでこんなことをつぶやいていたのだなぁと。
んで、季節は進み、本格的な冬を迎えました。
季節のカラダからの声の便りは、ますますにぎやかになってきています。
真冬の体の声は、主に「痛み」となって聞こえてきます。
足腰が冷えれば腰痛となって声を発する。
腰の痛みは身動きしたくないということも示してくれています。
ゆっくりでも痛みをこらえて動けるようなら、きっと腰をしっかり保温してあげることで、カラダの声は小さくなる。
寒さでかじかんだ腰であれば、ゆっくり動いて徐々に血流がよくなれば、痛みの訴えは小さくなるのですが、足腰を冷やして腸の血流が悪くなっている場合、腰を温めてもゆっくり動いて足腰の血流を促しても、痛み症状は楽になりません。
ちゃんと通じがつかないと、痛みの原因が取り除かれていないということ。
便秘が原因の腰痛の場合は、便通がよくなるように腸の血流を高めることが必要。
意外とお白湯一杯飲んでみるだけで、腰の痛みが楽になる。
腸というやつは、口からお尻までの一本の管となってつながっています。
温かいお白湯一杯飲んで、胃のあたりが温まるだけでも、つながっている小腸大腸のほうまで、管全体の血流がよくなるのでしょうね。
冷えていたい腰痛に加えて、お腹がガスっぽくてポッコリ出っ張っている人など、こんなことを試してみてもいいのかも。
こんな話を鍼施術をしながら、頻繁に腰痛を訴える患者さんたちと、最近よくおしゃべりしています。
コロナ禍という世相の中で、ストレスを抱えている人、ずいぶん多いみたい。
街中を歩いていれば、ずいぶん不機嫌に過ごしている人たちがいる。
冬の寒さも相まって、全身ストレスと寒さでカチカチにこわばっているんじゃないのかなぁって思います。
カチカチのこわばりに反発するような緊張を抱えている人は、気持ちがイライラする。
カチカチのこわばりに押しつぶされるように負けてしまっている人は、気持ちがクヨクヨしてしまっている。
僕のもとに鍼施術にお越しになられる患者さんは、このクヨクヨの人が多い。
だからとってもやさしくして差し上げられるし、そんなことを喜んでくれる人が多い。
もちろん、気持ちの上でというだけじゃなく、施術の方法としても。
カチカチにこわばっている人で、気持ちがなえているときには、施術の刺激を緩慢にしておくことが効果的。
刺激を受け止める力が弱っているので、シャープな刺激だと体が疲れちゃう。
そうならないように、脈をとって呼吸を観て、顔色とおしゃべりの加減でクヨクヨ具合を判断して、施術の加減をするわけですよ。
冬本番に向けて、季節は順調に寒さを増しています。
安定して寒さが厳しくなっていくほど、カラダの声は小さくなる。
体の声が大きくなるのは、季節が変わってきているから。
もし、季節がしっかり移り変わっても、カラダの声が大きい時は、季節や体調にかなった過ごし方ができていないんじゃないかな。
要するに、無理をしているっていうこと。
冬本番を迎えても、痛い痛いと体の声が大きい人は、もっと体をいたわってあげたほうが良いよね。
冬場にカラダを消耗すると、風邪をひきやすくなるし、春を迎えてから花粉症がひどくなったりするわけさ。
心地よく季節をまたいで過ごせるように、カラダの声の便りには、ちゃんと応えてあげることが賢明。
人のカラダを観ていたり、自分の体を振り返ってみても、そんな風に思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。