対等で心地の良い人間関係をつくるシンプルな方法/NAGOMI のエッセンス#1
こんにちは。
NPO法人 NAGOMI MIND 代表理事&編集長の塚田ひろみです。
私たちが活動するフィールドの中心点は、幼児教育、なのですが「NAGOMI」って?
ちょっと不思議なネーミングをしています。
NAGOMI → 和み・和風の和 から来ています。
今回は、自分の周りを幸せに整えることや、自分本来の姿でありながら、周りと調和することに視点を合わせて書いていきます。
「NAGOMI」は私たちが届けたい大事なエッセンスです。
少しずつ紹介しながら、豊かな学びのお役にたてたら嬉しいです。
NAGOMI のエッセンス
〜 ダメは極力作らない〜
現代に生きる私たち、情報機器を使えば、たくさんの情報が入手できるようになっています。
自分の暮らしている地域のことだけではなくて、遠くの国のことも、自分の本来興味のないことも、本当にたくさんのことを知ることが出来ます。
それがとても楽しいこともあるのですが、上手に自分とそれ以外との境界線を引く必要もあります。
具体的には、環境問題や食の問題などが分かりやすいように思いますが、、
こだわれば、こだわるほど
解明すれば、解明するほど
様々な情報(多くは良くないもの)が出てくる。
これは、
問題をつくれば、つくるほど
その数だけ問題がうまれていく、ということでもあります。
キリがないものでもありますね。
もちろん、そのことが大好きで、もっと知りたくて、活動していると心が踊るように楽しいのであれば、心ゆくまで探究したらいいのだろうなと思います。その人の生きがい、人生の大事なテーマなのかもしれません。
でも、それはだれにとっても大事ではありません
「他の人にも、私と同じようにしてほしい」
「大事な人の行動や生活を変えさせないと」
という期待や要求がうまれてくると、少し居心地がわるくなるのかなと感じます。
極端なケースでは
「私の知っている、この方法しかない」
という信念が、自信やプライドの範囲を超えて
「だから、他の方法はダメ」
ということに発展してしまうこともあります。
その人には、その人なりに大事な価値観が有り、様々な選択をしてきたのに
「それはダメ」と言われたら?
自分が日々食べているもの、全部に悪いものが入っている?
大好きで買っている化粧品や洋服をダメと言われたら?
それは、事実であるとも言えるのですが、このような思考から、自分を責めたり、罪悪感を持ったり、がっかりしないことが、心にも身体にも地球にもやさしい生き方だと思います。
だから、NAGOMIは「ダメは極力つくらない」。
そのことで、自分も周りも心地よく、穏やかにいられることを大切にしています。(<ダメはつくっちゃダメ>でもないです ^ ^)
自分の体験をシェアするだけで大丈夫
もちろん、何かにこだわること、他の人よりたくさんのことを知っている、色々なことができることは素敵なことですし、専門性があるからこそ、人の役にたてたり、お仕事が成り立ちます。
それを誰かに伝えたいなと思ったときは、シェアしてくださるだけで、十分なのだなと感じます。自分が大好きで、たくさんのことを体験したり、学んだこと。自分の器のなかに収まりきらずに、あふれたものを、他の方と分かち合うように。
私は今月、料理がしたいなと思って過ごしていたのですが、ちょうど以前から興味のあった陰陽調和 食養生の講座があり、お話を聴いてみることにしました。
食品について、食品が届く背景について、日本人にあった食事を選ぶ理由、など、事実(Fact)をとてもわかりやすく、学ぶことが出来ました。
お話を聴いて、ストンと自分の中に落としていくことができるのは、講師の方ご自身やお子さんの体質・アレルギー・アトピーなどで苦労されてきたオリジナルの体験から学んだ大切なことを、他の方にもシェアしてくださったから。
また、たとえ身体に良いとは言えない食品だとしても、「つい、摂りすぎてしまう」・「やめられない」そのような自分自身の状態や心身のバランスを正しましょう、と、食品そのものを禁止したり、絶対ダメと言わないことだなと思いました。
私は、心は繊細な方ですが、身体は結構丈夫にできているようで、大きく体調を崩したことがありません。今は心も健康です。そのような私や、私の家族にとって必要だなと思ったこと、取り入れたいなと思ったことを受け取って、それ以外のことは、「そうなんだな」と、情報として持っておくことにしました。(それ以外に、こぼれ落ちたものも勿論あります^ ^)
相手の方の知性・判断力などを信頼して、伝えて頂けたら嬉しいなと私自身も感じることです。
何があっても大丈夫な自分でいること
相手への信頼だけでなく、自分への信頼もとても大切なエッセンスです。
「自分を信頼できているな」という感覚は、充実感・誇りにもつながります。
私たちは、ある部分で誰かに助けてもらう必要はあっても、そんなに弱くはできていません。
人間には、よくなろうとする力が本来備わっています。
不要なものは体内で解毒し排出する力もあれば、自己治癒力を使って自分をケアすることもできます。
身体だけではなくて、心も同様です。怒りの感情を使って、自分を守ったり、ここぞという大切なときに力を出すこともできます。
悪いもの、不要なものが入ってきたなら、それを外に出せる自分。
悲しいことがあったなら、日常に戻ってくることができる自分。
そのような「何があっても大丈夫な自分」であること。
そのために、自分と自分の手の届くところを、まずは幸せに整えていくこと。
自分を幸せに、そうすると自然と誰かを幸せにする力が湧いてきます。だからこそ、私たちは保育者さんの幸せを大切にしていきたいと、活動しています。
今回は、私たちのチームの名称でもある「NAOGMI」についてお伝えしてきました。これは、もとを辿れば様々な形で伝承されてきた、賢く楽しくラクに生きていくための和の智慧です。
今回取り上げた、自分と相手の間に線を引く、ということは、日本の食卓での箸の置き方や、茶道の作法などにも現れていると思います。
残していきたい大切なことを、シンプルに、時代に併せて編集し伝承していくことも、私たちの活動のひとつです。