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〜世界の社窓から〜 中国編
そろそろ、海外に行きたいと思っている、ソコのアナタ。
久しぶりの「トイレ」シリーズをお送りします。
海外って、トイレかい!
私が経験した「最高」の水洗トイレのハナシ。
世界の社会の窓から、略して「世界の社窓から」
では、いってみよう!
※ お食事中の方、ご遠慮ください・・
標高四千米
今を遡ること15年余、2006年7月のこと
家族で中国にタビに来ていた。大手旅行会社のツアーで申し込んだはずが(夏休み中にも関わらず)ツアー参加者は、我が家の3名のみ。9歳(当時)の息子は、人生初の標高四千メートルを味わっていた。
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標高4003mの峠から見た景色
先に見える白峰は、雪宝鼎(雪宝頂)5588m:岷山山脈の主峰
家族3人に、運転手と現地ガイドが同行。車は、ワンボックス、我々3人が乗る後部窓に真っ黒スモークが貼られた、白いハイエースであった。
夜逃げみたいやなぁ
いや、脱北者や
◇
あっ、行き先を伝えてませんでしたね。
本日、我々は「黄龍」という場所に向かっているのだ。
黄龍は、四川省の北西、チベット族チャン族が住まう自治州にある景勝地。中国というより、チベットを旅している感じであった。ガイドは漢民族のコウさん。運転手は、地元に明るいチベット族のかたであった。
土ぼこり
スモークをはった黒い窓ガラスが真っ白になるほど、砂ぼこり土ぼこりを巻き上げながら、我らが乗るハイエースは、富士山を超える高さ、高速道路ならぬ高度山岳道路を、息も絶え絶えウォンウォン唸りながら走っていた。
貸し切り(参加者3名)なので、ツアー行程を多少無視して自由がきいた。宝石店など興味の無いお土産店は、
パスいち!
パスに!
と、飛ばしていたが、このハチミツ店には、寄ることにした。そろそろ、トイレにも行きたくなってきたし・・
◇
休憩で停車すると、窓にスモークを貼っている意図が分かる。現地の方々がわぁっと寄ってくるのだ。物売りだ。ネックレスを持った正気のない手が、何本も伸びてくる。
「私は漢民族」と、さげすんだ目で物売りを見るガイドのコウさん。突きつけられる目のまえの現実に、気持ちの整理がつかない。
しょんべんでもして気分転換しよう。
壁かけ
男性諸氏! いや、おじさん諸君!
小さい頃の昭和な公衆トイレ、前面かけ流しのトイレをご存知ですか? 知ってますよね。
知らない方に、説明しよう!(ヤッターマン風で)
昭和の公衆トイレは、おしっこする場所に便器は無い、壁があるのみ。壁の手前に、高さ10センチほどのお立ち台があり、その高台に横一列に並び、両手を添えて、前面の壁に向かって発射~!(金正恩風で)
そして、そのお立ち台と壁の間下には、溝があり、壁に激突したものはすべて下に流れ落ち、回収される仕組みだ。
そう、源泉かけ流し、壁かけトイレだ。
ふぅ・・
いい大人になって、公衆トイレを語るとは思わなかった。
そうなのだ、久しぶりに四川省の山奥で、出会ったのだ。
水洗
ココのトイレは、常に壁に水がサラサラと流れている、こぎれいな水洗トイレであった。おしっこだけでなく・・・ね
◇
はい、おしっこをした後ろを振り返ると
中央に、小川が流れていた。
コンクリートの小川だ。全長7~8メートルくらいあるだろうか、川幅と水深は20センチくらい。小川の両岸には高さ10センチほどの土手が付いている。
そして、2メートルくらいの間隔で、川に対して垂直にしきり板が立っていた。板の高さは1メートル。ちょうど、半畳くらいの大きさの衝立だ。
小川と板を、図であらわすとこんな感じ
<図1>
上流 ----|----|----|----|----- 下流
小川の両岸の土手に足を置いてしゃがむと、前の人は仕切り板で見えない。
が、
真横の小便チームからは、チューチュートレインして座っている一団が丸見えなのだ。横に板はないのだ。右も左も・・
清潔なトイレであったが、悩むのは、上流からどんぶらこどんぶらこと、ブツが流れてくることだ。ヒトに自分のブツを見られるのがいいか、ヒトのブツを拝むのがいいか、上流がいいか下流がいいか、
あなたなーらどおする~ ♬ (唄:いしだあゆみ)
私が、経験した「最高」のトイレ
人生で一番高い標高、そこで出会った、解放感抜群の水洗トイレの話でした。
最高のトイレとして推薦します。
(おしまい)
ー おまけ ー
黄龍の写真をどうぞ、
いつか、トイレ以外の黄龍日記も書きます。はい。
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当時は、3000m超の高山をひたすら歩いた
気休めの酸素ボンベが、一人一缶もらえた(笑)
ー おまけのおまけ ー
トイレの話をもう少し読んでみたい、
奇特なアナタへ
ー お詫び ー
最後にひとつ、お詫びがあります。
公開していた「~世界の社窓から~ トルコ編」ですが、大間違いでした。トルコの空港で出会ったと記憶していたのですが、メモを見ていたら、中国の広州空港で出会ったトイレだということに気づきました。
読んで頂いた方、スキやコメントまで頂いていた皆様、この場をかりてお詫びいたします。訂正後、中国編その2として別途公開をいたします。また、記憶だけに頼らず、当時のメモを再読するなど、再発防止に努めてまいります。
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