骨にも刺激を、新しい骨よ生まれたまえ!
最近走り始めたんだよねー、コロナ前は筋トレしかしなかったんだけど。なんでかって言うとさ・・・。そんな話ではじまった今日のランチ。
聞いてみたら、へーーーー、と驚いたことがたくさんあったので、自分へのメモもかねて。骨について。
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人間の身体の中では、常に、細胞の入れ替わりが行われている。そのターンオーバーは、皮膚は30日位。血液は100-120日。骨は、成人で3-5年位(子供はもっと短く、大人になるにつれ徐々に長くなる)
骨のターンオーバー、骨代謝
骨代謝とは、破骨(はこつ)細胞が、古くなった骨のカルシウムやコラーゲンを溶かし、骨芽(こつが)細胞が、その場所へ新しい骨の材料になるコラーゲンなどを分泌、それにリン酸やカルシウムが付着して、新しい骨が修復されていくこと。古くなってきた部分を壊し、新しく、しっかりした骨にリニューアルしていくイメージ。
その際に、骨芽細胞の一部は骨の中に入って、骨の表面で休止状態となり、骨をつくるか、骨をこわすかの判断をする。骨芽細胞は、司令塔としてそのどちらかの「メッセージ物質」を出すことによって、骨の生まれ変わりのアクセルをふんだり、ブレーキをかけたりしている。
そして驚くのが、この骨芽細胞の出す「メッセージ物質」は、骨だけでなく、それ以外の臓器へもそのメッセージを送っているということ。脳、精巣、筋肉、すい臓などに働きかけ、記憶力、筋力、生殖力などをアップしたり、糖質の代謝に関わるインスリン分泌および感受性も促したりしている。また、免疫力の維持にも関わっている。つまり、このメッセージは、体内の他の臓器の「若返り」も指示しているのだ。骨を丈夫にしておくことが、直接、若々しさにもつながってくるなんて!
若々しくあれ!- 魔法の呪文を手に入れるには?
では、そのメッセージ物質を出すためには、どうしたらよいのだろう?
骨は、負荷の大きい運動によって、強くなる。
逆に、負荷をかけないと、弱くなる。
負荷というのは、簡単にいうと、骨に伝わる振動、骨に伝わる衝撃で測っているらしい。具体的には、筋トレやプールではあまり意味がなく、走ったり跳んだりする事で、振動が伝わると、骨代謝が活発になる。
寝たきりになって歩かなくなったり、無重力状態の中にいる宇宙飛行士の骨密度が急に減少するのは、そのため。
入院したおばあちゃんが、急に歩きづらくなり、転倒して骨を折ってしまった、という話をよく聞くのは、身体を動かさないことで筋力が衰えたからだけではなく、運動をしないことで、骨自体ももろくなってしまっているからなんだって。
骨が振動することは、イコール生きていくために、活動が必要だと身体に伝えるサイン。活動的な身体には、活動に耐えうる骨が必要だと、骨細胞は判断するみたい。
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その話を聞くまで、骨密度は、だんだん年齢を重ねるにつれて少なくなっていく一方だと思っていた。でも、うまく運動を取り入れれば、骨密度を保つ事ができるのだ。
もちろん、骨をつくるには、タンパク質・カルシウム・マグネシウムなどの栄養素を摂ることは必要だ。その上で、ランニングやジャンプなどで、振動というメッセージを送ることで、骨の代謝は大きくできる。その上他の臓器も若々しさがアップする。(ナンカお得なキブン!)
そう。分厚い魔法辞典の中から、若々しさ魔法の難しい呪文を探さなくても、「あたらしい骨よ生まれたまえ!」「知力、活力、若々しくあれ!」というこの2つの魔法は、生まれたときからすでに私たちの身体の仕組みの中に存在していたのだ。(アア、ヤッパリ身体って面白イ!明日から振動させなきゃ。)