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【本の話】ついでにオススメ3冊

2024年12月。
「師走」という言葉が好きなのですが、すっかり師走らしい冬の空気になってまいりました。

さて、「できていた事ができなくなった」という経験はあるでしょうか。

私は、10月から違和感を感じて、文章を思い付くことが困難だと感じるようになっておりました。
あんなに文章を作るのが好きだった私に、何があったのか。

今までの私だったら、焦って、「早く元に戻らなければ」と自分を追い詰めていたと思うのです。

今回は、焦りを感じながらも、少しずつやってきた事を減らし、自分がどうしたいのかに耳を傾ける事にしました。

文章を作れないけれど、文章を読むことができたのは、ラッキーでした。
積読の山からフィーリングで本を選び、読書をする時間は、とても落ち着いてられる時間になったのです。

「今は文章を作れないけれど、私はそのうち文章を作りたくなる」

積読の本に囲まれ、本に助けられ、読書での文章に助かられ、今やっと本の紹介をしたいとこの記事を執筆しております。

今回もオススメの3冊をご紹介します。
※あらすじなどは、リンクをご利用ください。体験や感想のみになります。


■『名もなき星の哀歌』結城 真一郎

いつ購入したのか覚えていませんが、私が小さな頃から大好きな書店で購入したのは覚えています。

この本を見つけた時、その書店ではこの本の特集をしており、小さな小瓶にパワーストーンのような細かい石が入った物を本とセットに置かれていたのです。

全て同じように置かれている中、石の色はどれも違って、自分だけの特別な物語を購入したような、そんな気持ちになれる計らいに、すーっと自然と手が伸びていました。

少し、この書店の思い出を語らせてください。

私は幼少期から、本屋は特別な場所でした。
それは、本屋に行くと母が本を購入してくれるから。

私の生まれ育った町にある国道沿いの大きな書店は、特に特別な場所だったのです。

子供の私は一人では行けない場所で、必ず母に付いていかないと行けない場所であり、小さな子供でも扱えて、絵が大きく、文字もはっきり印刷されている童話の本のコーナーは、まるで公園の遊具のようにクルクルと選ぶ心をくすぐる物でした。
※今もクルクル回しながら、自分の目の前にくる展示が好きだったりします。

そんな特別な書店は、自分一人で行けるようになり、今では建て替えで姿を変えても、大人になって、今度は子ども達を連れて行く事になったのです。

すっかり忘れていた幼少期の思い出を、この記事を書きながら思い出せる事うれしく思います。

さて、本の話に戻りまして、こういった内容の小説を、私はあまり読まないのです。

3年前に購入して、積読状態の中、最近フィーリングで手に取り、持ち歩き、読み終わる頃なんかは、「続きが気になる」と、外でも家でも読み続けるほど、ハマっておりました。

本って不思議ですよね。
その時の自分に必要なタイミングで手元に来るのですから。

何か忘れている気がする…そんな不思議な気持ちになる一冊


■『君が手にするはずだった黄金について』小川 哲

2024年春。
大切だと気付いたものを手放そうと決めた季節。
どうしても桜が見たかった。
そして、その日の約束は尊く儚いものになってしまった。

この本を購入した日、決断をして海を見に行き、図書館に出かけたのです。
図書館の桜を見て満足し、書店に行って、見つけた一冊。

私は深く物事を考えすぎる傾向があります。
そこに置いてあるお菓子のパッケージでさえ、「なんで、コレにしたのだろう」と考えて、想像して、ひどい時は調べて、納得するまで思考を巡らせます。

この本を読んで、その感覚が文章化されており、テンポよく引きづり込まれる感覚に陥りました。

あっという間に終わり、またその感覚に触れたくなる、そんな一冊


■『どこよりも遠い場所にいる君へ』阿部 暁子

どんなに思い出そうとしても、購入した時は覚えていないのです。
間違いなく表紙に引き込まれ、購入したとは思うのですが、いつ購入したのだろう。

本棚から手に取ったタイミングも無意識で、「次はこれにしよう」と、お気に入りのブックカバーと最近購入した栞を挟み、持ち歩く事にしたのです。

私は大の海好き。
表紙も文章も、海を感じさせる表現に惹き込まれていきました。

本に対して使う表現の中には、海に例える言葉も多いのです。

「文字の海にダイブする」
「舟を編む」など

私は、本を読む度に文字の中へダイブをして、知らない文章や知らない言葉に惹き込まれ、ストーリーの展開を波に例えるなら、1冊の本という海に心地よささえ感じているのかもしれません。

海の話はこのへんにして。
いろいろな海の表現の中に、忘れていた青春を思い出したいような、大事にしまっておきたいような、そんな一冊です。


相変わらず、私目線の偏りのある、オススメの作品3冊をご紹介させて頂きました。

久しぶりの執筆に、長女も少し協力してくれて、なんとか投稿することができました。

「どうせ、いつか私は文章を作りたくなる」

嫌でも文章が思い付く日まで、もう少し時間がかかりそうですが、それまで自分自身を待ってみようと思います。

次は何を読もう。
冬の寒さなんて忘れてしまうぐらい、2024年最後まで、本との時間を楽しんでまいります!

Nagiko

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