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水屋のお仕事


こんにちは、nagiです。


昨日は「水屋」を体験しました。
11月は「風炉」から「炉」に変わる時期。
「炉開き茶会」ということで、昨日の茶事は普段よりも特別感のあるものでした。

“とりあえずやってみる”で手を上げた私は、前日準備から畳の雑巾がけを濡れ布巾でやろうとしてしまいました。「雑巾がけ=水拭き」ではないのです。畳だから空拭きだよな、少々凹みながらも仕事はたくさんあるので気持ちを切り替えます。

掃除が終わったら懐石で使う器を洗い、料理の下準備をします。
懐石担当のおじいちゃんが来るまで少し休憩。お土産の濃茶羊羹をみんなで1切れずつ食べます。これがとても美味しくて沁みました。

懐石の下準備では目からウロコなことがたくさん。驚いたのが、意外にも“時短”を取り入れていること。だしパックや、合わせ調味料、ふりかけなんかを使っていました。

準備は約3時間半で終え、あとは当日です。
開始1時間半前に集合し、調理スタート。前日下準備したものが徐々に出来上がっていくのがなんだか嬉しくて。
器の向きや盛り合わせ方、箸の置き方など、初めて知ることがたくさんでした。

なんといっても昨日は「口切り」。亭主(先生)が口を切った壺を裏に運び、水屋はそのお茶を挽きます。コツを掴んで一定の速さで挽けるようになると、瞑想に近い感覚がしました。お茶の香りが相まって心が落ち着きます。

お客様が懐石を食べ始めると、ようやく我々も食事タイム。余りの器にテキトーに盛って、狭い台所で手が交差しながら、ガチャガチャ、ヒソヒソ食べるのがなんだか面白い。懐石をこうやって食べるのは、ちゃんと盛られたものよりも美味しかったりして。余ったものは多く食べれられるしね(笑)

私意外の水屋のお二人は30代のお姉様方で、少々距離感があったものの、一緒にバタバタしたら仲良くなりました。

食器を洗い終わったら最後に「湯通し」をします。こうすることで汚れがつきにくくなるんだそう。お稽古のときに茶碗がたくさん並んでいることがあるのは、湯通し後の乾燥なんだと今更気付きます。

23時。ようやく片付けが終わったところで、先生が水屋分のお菓子を出してくれました。水屋のお菓子はないのかと思っていた矢先だったのでより嬉しかったです。
炉開きなので「亥の子餅」。餅に練り込まれた黒ごまが美味しい。

挽きたての抹茶で先生が点てたお茶は、きれいで上品でした。

日付を超えてから帰るのはいつぶりだろう。早ければ21時前に寝てしまう私ですが、もっといたい気分でした。懐石のおじいちゃんが色んなことを教えてくれるから。

振り返ると、貴重な経験をさせてもらっているなと思います。こんなド素人が大事な茶碗や道具を扱って良いのだろうか。先生からしたら絶対に嫌なはずなのに、厳しく注意することなく平然と自分のことをしていて、なんとも言えない気持ちになります。何も言われないからこそ「これで良いのかな」と模索するし、失敗して覚えるし、何より純粋に楽しむことができ、記憶に残ります。
そういう機会を与えてくださっていることに、感謝感謝です。

明日は茶事ではない「炉開き茶会」にお客さんとして参加します。水屋をしたからこその視点で物事を見れるのが楽しみです。

だらだらと書いてしまいましたが、最後までお読みいただいただきありがとうございました🙇‍♀️

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