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ニュースになるBtoB企業の導入実績リリースは何が違う?タイトルを見て気づくこと

こんにちは。アクセルラボで広報を担当している濱口(@nagi_hamaguchi
)です。不動産テック企業の60人規模のスタートアップで、一人広報をしています。ビジネスモデルがBtoBtoCのため、導入実績リリースを執筆する機会が多いです。しかし、導入リリースはなかなか記事になりにくいのが現状。そこで、ニュース記事になっているBtoB企業の導入実績リリースはどのような特徴があるのか、調査してみました。

タイトル勝負!BtoB企業は”主語”が肝

例①スタディストさん


まず、いつもリリースの参考にさせてもらっているのがスタディストさんです。

こちらはスタディストさんのマニュアル作成・共有システム「Teachme Biz(ティーチミー・ビズ)」がお菓子メーカーのシャトレーゼに導入された際の導入実績プレスリリースです。このリリースは日本経済新聞に掲載されており、しっかりスタディストさんの社名も載っています。

▼日経新聞


スタディストさんの過去のリリースを見ている時に、ある共通点に気がつきました。

タイトルに、「Teachme Biz」というサービス名やスタディストさんの社名が一切入っていなかったからです。そして主語が有名企業です。(シャトレーゼさんへの導入リリースも同様)

私だったら「スタディストのマニュアル共有サービス”Teachme Biz”がまいばすけっとに導入」とタイトルをつけてしまいそうですが、確かに「まいばすけっと978店舗で紙マニュアル廃止へ」の方がその先を読んでみたくなります。リリースを読む記者や読者の気持ちになると、「まいばすけっとはDX進めているのか?」「そんな大規模な店舗数で紙マニュアルを廃止する背景は何だろう?」「どうやってやっているんだろう?」といった印象を受けながら思わず読み進めてしまいますよね。そして、読み進める中で「Teachme Bizっていうサービスを使ってるんだ!」と認知すると思います。


例②10Xさん

続いて、もう1社事例として挙げるのが10Xさん
リリースと出していたのが、総合スーパー平和堂さんへのサービス導入です。

このリリースも日経新聞に掲載されていました。

10Xさんも、リリースのタイトルでは「平和堂」という近畿や北陸で知名度の高い企業名を主語に持ってきています。他のリリースも同様でした。

リリースタイトルのひとこと目は、そのリリースを読むか否かを決める大事な部分。そこで、認知度がある企業/店舗を主語にすることで、より多くの人に興味を持ってもらえるリリースになるのではないかと思いました。

※上記の例は、あくまでも主観の分析です。実際に業務を遂行されている広報さんの施策とは異なる可能性があります。

結論:BtoB企業が考えるべきは”導入事例によって自社を知ってもらうこと"

例に挙げた「まいばすけっと」「リンガーハット」「スギ薬局」など、消費者に馴染みのある企業名や店舗名が主語のリリースだと、”自分の生活にも影響がある出来事”として捉えやすいと思います。残念ながらBtoB企業は、BtoCに比べると世間体に知名度も低いです。ニュース記事になるかどうかは、「導入先企業の知名度や導入によるインパクト」にかかっており、それをどうタイトルでアピールするのか、が大事だと思いました。

さまざまな会社のリリースを見て、私自身リリースを書くとき「〇〇(自社の商品)が、XX不動産に導入されました」のような、自社をアピールしたい気持ちが全面に出たリリースを書いていたな…と気がつきました(汗

自社よりも導入先の企業の方が有名なケースが多いので、「アクセルラボのサービスが導入されました!」と出すよりも、導入先の企業を出した方が見る人が増えますし、アクセルラボのことを知ってもらえます。きっと。

広報の役割として自社の認知度を高めることが重要ではあるのですが、一方で、世間一般的な感覚を持つ必要があるのではないかと思います。タイトルに見知らぬ企業が出ていて、そのリリースを読む人がどれくらいいるのでしょうか。自社が思ったよりも知られてない事実を受け止めてリリースを書かないといけません。

世間一般的な感覚を持つことで、リリース内の専門用語も自然と少なくなり、初めて読んだ方でも理解できるようなリリースに仕上るのだと思います。

一人広報、試行錯誤の日々

私は一人広報として、試行錯誤の日々です。
当社では不動産事業者向けに、物件をIoT化する「SpaceCore(スペースコア)」というサービスを提供しているのですが、当初は「スマートライフプラットフォーム」と呼んでいました。しかし、それだとわかりづらいので、「スマートホームサービス」に全社的に呼称を変更しました。スマートスピーカーのCMの放映や、ガジェット系YouTuberがスマートホーム化した自宅を紹介している影響もあって、「スマートホーム」というワード自体はだいぶ浸透していると考えたからです。説明コスト少しでも省き、一言でサービスを表すことが大事だと思います。「スマートホームといえばSpaceCore」と想起されるよう、今後も広報活動を頑張っていきます!

最後に

「プレスリリースタイトルの主語を知名度のある企業に設定するとニュースになりやすい」のかもしれませんが、それは小手先のテクニックではありません。一番重要なことは、どのようなタイトルにすればより多くの人にニュースを届けられるのか?と考える視点を持つことだと思います。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

この記事は #PRLTアドベントカレンダー2022 の19日目にエントリーしています。



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