サンカンシオンの末
今まで我が家にやってきた多肉は、全てネットでその生態を調べている。情報が正しいかどうかは別として、とりあえず耐寒温度を把握したいのだ。
そして秋から冬にかけて、寒さに弱い多肉から室内に移動する。1月になると、外で越冬できる多肉以外は、ほぼ移動完了する。
そもそも彼らの原産地は、暖かい地域が多いのだ。日本の冬はキツイだろうから、これくらいはしないと可哀そうだ。なるべく原産地に近い条件にしてあげたい。私は甘やかして大事に育てるタイプなのだ。
今まで多肉植物は、友人の広いベランダで育ててきた。我が家のベランダが狭かったからお借りしていたのだ。しかし諸事情で、今年から自分のベランダで育てることになってしまった。去年の夏の暑さで鉢が少なくなったとはいえ、室内スペースに限界があった。そこで、今まで冬を室内で過ごし、それでも少し元気をなくしたことがある多肉を、今年は外で越冬させることにしたのだ。
例えば、黒法師。寒さに弱いから、いつも室内に入れていたが、春は何となく元気がない。多分、日光不足なんだろうと考えていたが、温度を優先にしていたため室内に入れていたのだ。しかし、今年は外に出してみた。そうしたら意外と元気に冬を過ごした。黒法師の越冬は、日光を優先すべきだったのかもしれない。そういった感じで、今年初めて外で越冬した多肉たちは、皆元気に春を迎えられそうなのだ。
過去に三寒四温に振り回され、外に出した多肉をまた室内に入れたりしていた。今まで私は多肉に甘く接してきたが、これは間違いだったようだ。寒さに弱くても乗り越えれる多肉もいる。今年の冬はそんな発見があった。
あと思う少しで春が来る。多くのタニラーは春と秋を謳歌する。多くの多肉植物が元気よく育つ時期だからだ。逆に夏と冬は、苦難の連続で試行錯誤する季節でもある。
多肉を通して、季節を感じる。
こういう趣味は、心にゆとりを生むような気がする。ゆとりがない時は、サンカンシオンなんて気にもしないのだ。
多肉とともに季節を乗り越え、季節を満喫する。
だから今年も多肉と、春を十二分に楽しもうと思う。