カゴメ株で高校生が株式投資を学ぶ
今晩の料理はタコライス。
我が家のタコミートは、ケチャップ、ウスターソース、カレーパウダーで味付け。あとは塩コショウとナツメグで肉の臭みを消して、仕上げに醤油で香りづけする。
タコミートを作るために冷蔵庫からケチャップなどの調味料を取り出す。
上場するってどういうこと？
株式投資には全く興味がない我が息子だが、高校１年生になったことだし、身近な例をつかいながら少しずつ株式投資の話をしていこうか。
父：カゴメは上場しているって知ってる？
息子：へ―そうなの？上場って何？
父：上場というのは、証券取引所に株が上場していて、だれでも自由に買ったり売ったりできる株のことを言うよ。誰でもその会社の株を買うことができるんだ。カゴメの株で言うと取引されている価格はだいたい３，０００円くらい。
父：だから、３０万円で買いたい人、売りたい人が注文を出し合って、取引価格が一致すると売買成立。毎日たくさんの投資家がカゴメ株式の株式投資をしている。
いまいちイメージがつかめていないようだ。実際に立会場で株式の売買が行われていた時代ならともかく、今はすべて電子的なやり取りで行われているから仕方がない。
父：３０年ぐらい前までは、実際に東京証券取引所に立会場があって取引されていたんだけれども、今ではすべて電子化されてコンピュータで処理されているからわかりにくいよね。テレビで株価のニュースを流すときに、東京証券取引所がでくるくる回っているのあるでしょ？現在の取引価格をあれは表しているんだ。
息子：それ見たことがあるかも。数字が書いてあってグルグルまわっているやつだよね
父：そうそうそれのことだよ。取引が行われている様子が全くないと味気ないからそれっぽいものを残したんだ。株式市場のニュースを流すにも何か 絵がないとつたわらないからね。
株を買うってどういうこと？
父：それはさておき、株を買うってどういうことだかわかる？
息子：わかんない。
父：そうだよね、普段の生活で株に触れることはないから。株を買うということは株主になること。株主になるというのは、会社のオーナーになることなんだ。
息子：そうなの。それじゃあお父さんはカゴメのオーナーなの？すごいね」
父：すごくはないけどな。たった100株しか保有していないし。カゴメは約9,400万株も発行しているから、そのうちの100株なんて本当にすこしでしょ。それでも、保有していることでオーナーであることにはかわりはない。
株を買うと儲かるの？
株式投資の意義などをとうとうと語っても、高校生には全く興味がなくなってしまう。身近な株で、かつその体験を話すのがなによりだ。カネの話から始めよう。
父：いい会社に投資をしていると、株価が上がって儲かることも多いんだ。例えばこのカゴメの株、お父さんは５年前に買ったけれどもその時の株価は2,000円だった。
父：今は3,000円だから1,000円ぐらい儲かっているよ。もちろん損することもある。カゴメの株を見ていても2,000円の時に買っていればお父さんのように儲かったけれど、4,000円の時に買っていたら損をしているね。
スマホで息子に株価を見せる。なるほど、という顔つきになった。
父：基本的には会社は儲けているものだから、長期的に見ると儲かることが多い。ただ、儲かるか損するかは誰にもわからない。ただリスクをとらないとお金を増やすことはできないんだ。
息子：そうなんだ。リスクを取らないとお金は増えないんだね。
父：これからの世の中を生きるお前の時代は、その考え方を持っておくのが大事だよ。お前のおじいさんの世代は銀行にお金を預けておくだけでお金が毎年５％以上増えた時代だったから、とくに何もしなくてもよかった。
息子：いいな、おじいちゃんは。銀行に預金しているだけでふえるんだもんな。
父：そもそもお前はお金全然銀行にためてないから関係ないだろ。
息子：あ、そっか。でも増えると思ったら銀行にもっとためておくかもなぁ。
株はいくらから買えるの？
息子：株式投資ってお金持ちしかできないイメージがあるけどどうなの？いくらぐらいから株を買えるの？
父：さっきカゴメの株は3,000円ぐらいといったね。日本で株式投資は100株単位だから実際には3,000円×100=30万ないと買うことはできないよ。それにしても30万円もあったら、カゴメのケチャップが1本200円として、1,500本も買えるな。
息子：そうなんだ！そんなお金ないから無理だなー。てかそんなおかねあるんならゲームかってよ。
父：こらこら。ゲームの話はまた今度だ。確かに株式を買うのは結構高いね。今はお金がないと思うかもしれないけれど、あと数年後、お前が働き出したら買えるぐらいのお金が必ずたまってくる。その時にこういう知識を知っているかどうかが大きな差になるんだ。
話している間に野菜に火が入ってきた。あとは肉も火を通して、味付けをしていこう。
（次回へ続く）
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