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三 獨逸必勝戦策

 中島知久平の「必勝戦策」を発表した時、「年内には終わるだろう」と予定していましたが、旧仮名遣いで苦戦し、しかも「風邪」「持病が悪化」「ロマサガ2のリメイクにドハマリ」のトリプルパンチで更新が疎かになってしまいました。

 すみません。マジで2025年以内には終わらせたいと思います(先方にこれ以上迷惑はかけたくないので……)。

 ようやく半分の50ページ目です。


 独逸は本年は夏期攻撃を放棄して、防勢に転じ、其の理由として、ソ連軍を惹き付け、其の兵員と兵器とを消耗せしめ、以て敵戦力を撃破すると云う、より効果的戦策を揉ったのであると声明して居ります。

 然し乍ら、兵員と兵器の消耗は、両軍共相互であって、果たしてその消耗差が、良く反枢軸側の動員力と生産力の優越の量に匹敵し得るや、心細き限りである。

 ソ連の戦力を撃破せんとするならば大型飛行機を以て、ソ連の製鉄所、アルミ工場、精油工場を爆破すれば、極めて短期間に、一挙に全戦力を掃滅し得るの妙策があるのである。

 然るに、第一線に於て、態々、敵の戦力の集結を待って、死闘に依って之を撃破せんとするが如きは、極めて愚劣にして、危険なる旧式戦法と申さなければならない。

 では意訳短縮しまーす。

「ドイツは本年度の夏期の作戦は防御に転じてソ連を惹き付けてその間に兵力を補充すると声明しています。

 しかし両軍共消耗しているので、消耗戦を続けるのは、果たして今の生産力で間に合うが、心細いです。

 ソ連を撃破するなら大型飛行機で各種工場を爆破したほうが効果的である。わざわざ最前線に兵力を集結して死闘で決するのは旧式戦法と言いざる得ない」

 あたりでしょう。

 独逸必勝戦策。もう少し続きます。

今日の旧仮名遣いのお勉強

態々←わざわざ   読めねーよ。漢検持つ人なら楽勝かな?



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