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闇夜

黒目のそいつは嬉しそうだった。

もういい。

惧れることは何もない。

君がぼくを食べたいのなら食べればいい。

望むのならばすぐに船を漕ぎ出そう。

最初からこうすればよかったんだ。

死んだことに気がつかないゴーストはいつもそこにいた。

寂しかったんだ。

気づかないふりをしていた。

そう笑わないでくれ。

すぐに向かうから。

そうして闇夜に沈んでいった。

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