徘徊する「Kisikaの日記」16
H16/03/24
きみのうなじは
草原を濡らす朝露のように
あおくて冷ややかだから
わたしは
時と方位のオリエンテーションに
挫折した鳥になって
大空を徘徊する
だけど大空は
スルリと
右の蝸牛管に引っ込んだ
と思ったら
左の腋窩のぶつぶつを爬行して
尻たぶらの蒙古斑を見に
暗黒の岸壁からジャーンプ!
大陸は月状骨から
両眼の虹彩へと脱臼三昧
すべては隣家のポチが
むやみやたらと
歯軋りするからです
ネピア数のカメ虫に
追い縋る白色矮星
脊柱の腹側をゾワゾワ
這い上がる紫のピスチェ星雲
徘徊する
わたしは何処へ
行ったのでしょう
きみは海の方へ
ゆったりと旋回している