![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127534051/rectangle_large_type_2_e656749054c663d10b4b58bc7000150e.png?width=1200)
2024.1.14 だけどぼくにはピアノがない
題名のない音楽会という番組がテレビをつけたらたまたまやっていて、この番組は知ってはいたけど最近はほとんど見ていなかった。
子どものころからこの番組はやっていて、確か昔は子どもがエレクトーンを演奏したりしていたような気がするけど、それは違う番組だったかもしれない。
音楽はぜんぜんわからないけど好きでいろいろ聴いていても一向に詳しくはならない。楽器もひとつも弾けない。エレクトーンのことも、どういう楽器かは詳しく知らないけど、子どものころは近所の子とか同級生の何人かが習っていた。ピアノのようであるけどもピアノとは違う、電子音の感じがする、そして足でも弾いているようだ。ピアノも足で押すやつがあるようだけど、それよりもエレクトーンの足のやつははっきりと聞こえてくるという印象がある。だから、エレクトーンを題名のない音楽会で弾いていた子どもは、小さい体がバネみたいにびよんびよんとして、手も足も体全体でエレクトーンを弾いているというか踊っているという感じがした。
昨日の番組でやっていたのは「裸足のピアニスト~アリス=沙良・オットの音楽会、サティ作曲「グノシエンヌ」第1番」サラサラの長めの前下がりボブヘアー、青いドレス、指には白いマニキュアが塗られている。微笑みながら、ときおり目をつむり、体を揺らして、静かな曲、演奏が終わると笑顔で客席におじぎをする。ドイツ人の父、日本人の母、19才でドイツのグラモフォンと契約、足にも白いペディキュアが、裸足なのはリラックスして音楽を楽しんでほしいから、尾崎豊が好き、僕が僕であるためにが大好き、歌に隠された意味があるから、カラオケにもよく行く、吉幾三も好き、おら東京さ行くだ、ショパンも尾崎豊も吉幾三も同じ存在、クラシックの作曲家は遠い存在に思えるかもしれないけど、ロックをやっている人より激しい人生だった、古い音楽を現代に伝えたい。
ショパン作曲「前奏曲」第4番、弾いている表情がとても豊か、気持ちよさそう、裸足でペダルを踏むのは痛くないのかな、慣れているから大丈夫のかな、グランドピアノの鍵盤の重い感じ、わたしはピアノが弾けない、弾いたあとの余韻の残し方、表情も体も余韻、クラシックを独自に構築する試み。
ピアニストが演奏するのを見ていて、演奏されている音が良いのはそうなんだけど、それよりも、演奏している人の動きとか表情とかの気持ち良さそうな感じがいい。腕とか指の動きとか、激しい曲になると髪の毛を振り乱して肩をいからせて鍵盤に覆い被さるように弾いているのとか、ほとんど踊っているみたいで、ダンスの動画を見るのも好きだ、自分はぜんぜん踊れないけど。