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詩についてのお話に混ぜてもらっているみたいな本『谷川俊太郎、詩と人生を語る』

 現代詩手帖2月号、投稿した「亡霊商店街」という詩を、杉本徹さんに佳作に選んでいただきました。ありがとうございます。
 この号の特集は新川和江さんで、わたしは、中学校のときの合唱コンクールで、他のクラスが歌っていた「名づけられた葉」がとても好きで、今でも歌えるぐらい好きなので、その作詞が新川和江さんだったと知り、そうなんだ! とうれしくなった。

『ちくま日本文学21 志賀直哉』と、『ぼくはこうやって詩を書いてきた 谷川俊太郎、詩と人生を語る』を読んでいる。
 谷川さんの方は、山田馨さんという編集者の方と谷川さんが2人で谷川さんの詩についてお話しているのが文章になっていて、谷川さんの詩もいくつか掲載されている。読んでいると、お2人がお話している中に混ぜてもらっているようで、楽しい。
 詩を作ったご本人と、その詩がとても好きな編集者の方が、解説したり批評したりする様子が、会話のやり取りで読めるのは、とても面白かった。
 話の中で谷川さんが、「だから私はホントの詩人じゃないのっ!」と言っている。言っているというか、これは書かれた文字だけど、「ホント」がカタカナなところとか、「じゃないのっ!」の、「の」の後ろに小さい「っ」が入っているのが、本当に喋っているのを聞いているような、臨場感があり、こういうのって、対談の録音テープを起こした人が、「ホント」をカタカナにしようとか、「の」の後ろに小さい「っ」を入れようとか、決めたのかな、それとも、テープ起こしの原稿を読んだ谷川さんが決めたのかな。
 谷川さんが喋っているところは、テレビとかでおそらく何度か見ているはずだけど、忘れていて、最近、日曜美術館の再放送のフェルメールの回に谷川さんが出ていて喋っていて、それを観てわたしは谷川さんが喋っているのを初めて聞いた気がした。

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