Spain / Chick Corea先生 めちゃカバーされまくり
実は今だに原曲をちゃんと聴いた事がないのです。ずっと故アル・ジャロウの十八番、彼の曲だと思ってました。あまりにも独自の音楽になりすぎて、カバーだとしばらく気づきませんでした。
しかも原曲は歌がありません。「アルちゃん変えすぎ!」って位に自分の曲にしちゃうんで、驚きです。彼は去年亡くなってしまいましたが、ビルボード東京でのライブは生で観れたのは私の一生の宝物になりました。これがその時わずかに覚えた日本語を歌の中で連呼してました。
アル「イーチバン(一番)、ア、イーチバン、イーチバン、イーチバン」
原曲の作曲者のチック先生の名曲はその後もカバーが続きます。最近だと韓国の「めちゃウマFusionバンド」がカバーしてます。20代そこそことおぼしき彼らの演奏もこの若さでこのセンス。日本ヤバイぞ!。楽器演奏のアナログ力が試される時代の到来です。まずはアニハセヨな彼らの演奏です。
このメンバーではBassの彼女が気になります。いつも静かに演奏してますが、そのフレージング力。絶妙なJazzyコード感なフレーズを難なくつむぎ出す、耳の良さ、音選びのセンスが本物です。Pianoの彼女。彼女も静かに弾くタイプ。目立とうとはしてませんが、音の選び方がセンスの良さを感じます。控えめですが、確実にバンド演奏のベーッシックとなるJazzyなコード感を作り出してるのは彼女です。Drumの太っちょ。ハイハット・ワーク、控えめなスネア、細かいフレージングの入れ方のセンスがFusionしてます。強く叩くのがDrumじゃないってわかってます。強弱のダイナミズム、タイミングを図ったフィル、バンド全体のグルーブ感は彼が見事に受け持っています。この3人の演奏に目・耳が釘付けになります。
大御所、故アル・ジャロウ先生。いつも彼の音楽から学ぶ事が多いです。その自由な発想。70歳まで現役で頑張った才能。AORというジャンルの担い手であり、いつも彼の音楽を影で支える、時代を築いてきた大物スタジオ・ミュージシャン達。この映像では私が世界で一番尊敬するドラマー「スティーブ・ガット」先生。ドラムの基本なんて何のその。その曲にあったフレージングを常に自由に叩き出す。その発想力は他のミュージシャンも真似が出来ません。有名曲の陰で名曲のフレージングを作り出してるのは「ガット先生」に他なりません。さらにそこに、一時は日本でも人気になったピアニスト「ジョー・サンプル」です。この3人の歌、演奏は何度見ても熱くなります。こちらのSpainも是非見といてください。胸熱です。
・・・・あ、結局 今もChick Corea先生の原曲は聴いてません。「ま、いっか、それ以上に胸熱の演奏に出会えたんだから」