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手嶌葵 in ブルーノート名古屋

名古屋のブルーノートに来るアーチストはイマイチだったんですが、今年から少しづつ良くなってる気がします。運良く「手嶌葵」という文字を見た時に即申込み。名古屋は比較的席が取れるのです。

そして当日見てきました。私の席はステージ向かって右サイド。真横です。歌ってる姿が、ほぼ真横から眺める位置になります。アーチストの距離はおおよそ3m程度の近距離の位置です。

楽屋の位置も私のテーブルのすぐ側。そこからステージに上がって行くのですが、毎度、私達と目が合うと、葵さんはニコリと会釈して行ってくれる好位置でした。

ブルーノートはお酒、お食事をしながらステージを見れるのが”粋”でいいです。ステージが始まる前に軽くアルコールで喉を潤しながら、ステージの始まりを待ちます。

楽器は少なくていい

今回のステージはPiano+アコギ+Voというスタイルです。彼女の曲はその「天使の歌声」メインですから、必要以上に楽器が多いと、その声の魅力を殺してしまいます。Piano+アコギが限界です。この2つが合わさっただけでも、それなりの音の厚みで、声の透明感が潰れるギリギリの感触でした。

今回は前に発売したカバー・アルバムからの選曲が中心。シャンソンのような曲が多かったです。日本語の曲は少な目でした。

比較的スローな曲が多いのですが、メロディーが持つリズムにしっかりとリズムを合わせ、小さく体をスイングさせながら、一音一音のメロディーとリズムを大切に歌ってる姿が、曲をしっかり理解し、自分の解釈で心を込めて歌ってる姿がプロだなと思えました。

ギターもピアノもとても上手く(あたりまえ)、互いのプレーを聴きながら、メインのパートが弾いてる時は自分の演奏は控えめの音量にする。音量の強弱を絶妙に使い分けてるのがプロだなと思いました。

最初の数曲は緊張感が漂ってましたが、だんだんと落ち着いた雰囲気になり、ライブの中盤で日本語のカバー曲を2曲続けて披露します。そのうちの一曲が「ホームにて/中島みゆき」です。

「これって・・Covers(NHK)のスガシオカオの回の時の曲じゃ・・?」

(これについては前回の記事に書きました。)

曲が始まると・・やっぱりそうです。曲終りのMCでは、「良い曲だなと思ってYoutubeで探した」と本人は言ってましたが、おそらくCoversを見て、この曲を選んだのでは?と思います。タイミングがバッチリすぎるので。

観客の年齢層も50〜60歳が多く、中島みゆきのこの曲をご存知の方も多かったのでは?と思います。この曲が始まると、せつなそうに聴いてる方が多かった印象です。彼女の声に郷愁をかられるのは最もです。

音の言霊

全体的に力まない、穏やかなステージが繰り広げられ、後半に入って行きます。

たいてい、そのアーチストの代表曲は必ずやるものです。彼女の場合は「明日への手紙」が代表曲です。月9ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」のタイアップ曲になっています。この曲が代表曲として本人が認識している模様。

MCはサラッとタイトルだけ言って、演奏は始まります。他の曲が力の掛け方が70〜80%の感じでしたが、この曲だけは100〜110%の力で演奏、歌が進んで行くのを感じます。単に力強いという事ではなく「魂を込めた」演奏でした。他の曲とは明らかに一音一音に込められた”魂”がステージの上から、観客一人一人に届けられてる事がわかります。何人もが涙で胸を熱くしているのがわかりました。

私も原曲を何度も聴いてましたが、生演奏、生声の迫力、言霊には震えました。この瞬間の為に、今日はお金を払っても安かったっと思える瞬間でした。この瞬間はCD,レコードに載せることが出来ない「迫力」なのです。LIVEならでわ、なのです。手嶌葵が他の誰にも変える事が出来ない一曲なんだと思えた瞬間でした。

「音に魂を載せる事が出来るんだ」と思えた瞬間でした。

アンコール含め90分程度のステージでしたが、しっかりと心に刻まれた素敵な時間をありがとうと言えるステージでした。



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なーたん
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