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【連載】そして音楽は何処へ行く(6) 〜仕込み〜

前回までのあらすじはこちら


▪️仕込み

 話があっちのバンド、こっちのバンドに行ったり来たりするが、現在は二つバンドが進行中

1 家族持ち大人  バンド
2 エセプロ・トリオ バンド

の二つだ。それぞれが次のスタジオ入りでの新曲合わせまで、各自のパートを演奏できるようにしておく期間だ。私はこの時期を「仕込み期間」と呼んでる。

○家族持ち大人 バンド
「家族持ち大人バンド」も各自、仕込みをしてるようだ。私はドラム担当。練習の大半は「原曲の理解だ」。何をしてるかと言うと「ぼーっと聞くだけ」。通勤なんかに聞いて、理解を深める。細かいリズム、キメを。実演奏の練習は日に20分位だ。

他のパート担当も各自も進めてるようだ。

昨日、LINEのグループに譜面の共有情報がGuitarの担当からアップされた。私はドラムなんで譜面は必要ないが、覗いてみた。「バンド・スコア」だった。まだこう言う譜面があるんだ。ネットで一曲単位で買ったようだ。それをみんなに共有してくれる。家族持ちの大人は他人への配慮が優しい。

バンド・スコアを見ると、Guitar目線なのか、弦と指の押さえる箇所がわかる「タブ譜」で記載されていた。私は中学・高校以来使ったことがなかったが・・・、まあ、そんな感じなんだなと言う理解。

でもGuitarの彼の指使いはそこそこ上手かった。時間のない大人は効率的に「耳コピー」せずに「タブ譜」に頼ってもいいじゃないか。このバンドは「原曲キー&原曲アレンジ」の大人バンドなんだから。ドラムの私は結構自由にやってますが・・・。

来週スタジオで合わせる事になってるので、エンジンがかかってきたのかな?と思います。

○エセプロ・トリオ バンド
 こちらも「仕込み期間」です。私の原曲の仕込みは3日位で終わってるので、自己アレンジを意識したり、バンド全体のアレンジに思い悩む日々だ。如何せん「ラルク・アンシェル」「星野源」を3人でやる訳だから。

原曲からアレンジの方向を考えると「Guitar」のリズムの必要性を感じる。ピアノの相方は言葉少ないので、どう言う風に考えてるか、先日一緒に飯を食った時もその事は話さなかった。感触だと相棒はまだ「原曲を消化中」でアレンジも何もまだ適当に原曲に合わせて弾く練習をしてる気がする。

ボーカルのK子は「プロ気質」なので一週間後には自分のキーを見つけて、我々にそれぞれの曲のキーを伝えて来た。このあたりが「プロ気質」だ。自分の声の音域を理解していて、男性曲、女性曲関係なく、原曲を理解し、自分の「声の楽器」で出せる音に変換する事が出来る。プロなら基本事項だ。

だけど「バンド・スコア」崇拝の一般バンドはこれが理解できない。ボーカルの事がおざなりになってしまう。歌ものバンドの「顔」であるボーカルの出せない音域で歌わせて、まともな演奏になるわけがない・・これに早く気付いて欲しいが・・言っても、キーを変えて演奏する事なんて出来ないんだろう。

話を戻そう。今回の曲はバック・グランドに「Guitar」のストロークのリズムが基本として必要な曲達だ。そこを相棒がピアノで補う事を期待していたが・・彼は根っからの「クラッシック・ピアノ」上がりだ・・意識出来てるのか・・。

そうするとK子にGuitarを弾きながら歌ってもらうのがいいのだが・・。K子は3年前まではソロで弾き語りスタイルでやってたようだ。それもあったので・・・LINEに昨日メッセージを入れた

私「K子、Guitarやってよ」
      :
      :

K子「そのつもりでした。次回エレガット持ってきます」

そう来た。以前、スタジオ入った時も「Guitar弾きながら歌ったら大変か?」と聞いた事があった。今回の曲は原曲がGuitarで作られたと思われる曲だ。バックにさらっとGuitarが入るだけで、曲としての形がしっかりする。そこをGuitarがやってくれるとピアノはそれ以外の音に専念できるので、バンドの音の広がりが出来る。

K子は何も言わなくても、そこを理解していたようだ。耳が出来上がってるのだ。そう言う部分に「プロ」に近い「ミュージシャン」の片鱗を感じる。

このメンバーはワンランク上のメンバーなのだ。


ってな感じでどちらのバンドも2/末には新曲の音合わせをする予定です。次回は音合わせ後の話を書こうと思います。

「エレガっト」って何か?・・・・これです。
玉置浩二が弾き語りで使うタイプのGuitarです。この映像のは生音の出るガッド・ギターでギターの音も、歌も生音を拾って聞かせてます。エレクトリックではありませんがこう言うタイプです。とても静かで優しい音色。歌の邪魔をしません。



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なーたん
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