3 社労士試験合格後の事務指定講習と勤務社労士の仕事
こんにちは。
今回は社労士試験に合格後のことをお話します。
11月の合格発表日にネットで自分の番号を確認したら、その後何が届きどのようなことをしていくのでしょうか。
2年間の実務経験が無い方は事務指定講習を受講することになります。
それはどういった内容なのでしょうか。
本音の意見をお伝えします。
また、勤務社労士としての仕事の実情はどのようなものなのでしょうか。
弁護士や検事は多くのドラマや小説で描かれますが、社労士は小説が2冊あるだけです。
実際の勤務社労士は日々どんな仕事をしているのか、私の仕事をご紹介します。
それでは順にお話します。
1,合格発表
まずネットで自分の番号を見て合格がわかったら、少しして合格証書が送られます。
こちらは再発行されないので、開封する時は中の紙まで一緒に破らないように気をつけましょう。
結構キチキチに入っているので中の証書も一緒に切ってしまう恐れがあります。
その少し後には社労士の登録をするための書類一式が送られてきます。
この時に既に2年の実務経験がある方はすぐに社労士として登録することができます。
私は実務経験が2年に少し足らなかったので、事務指定講習を受けることにしました。
事務指定講習を申し込むとまた7万円ほどかかります。
申し込むとダンボール一式が届きます。
その中には社労士手帳、ハンドブック、社会保険労務六法という分厚い辞書のような本(8400円)が含まれています。
このネットの時代に令和○年度版などと限定された六法を必要としている人はいるのでしょうか。
これは高い本を売り付けられたという感じが否めません。
手帳やハンドブックも不要です。
大学の時に教授たちの高い本を買わねばならなかった時のことを思い出しました。
このように高額商材を一方的に押し付けられるといよいよ、そもそも大量の受験料収入や登録手数料十数万円をちゃんと運用しているのか疑問に思えてきます。
さて、箱の中には事務指定講習のテキストやレポートを郵送するための封筒が入っています。
今の時代でもオール紙です。
テキストと問題集と提出用の紙に分かれています。
問題に沿ってテキストを見ながら様式に記入していく実技講習です。
本当に昔ながらの紙に書く事務の仕事という感じで早速嫌な予感がしてきます。
合計60枚のレポートを数回に分けて郵送で提出します。
20数個の課題に対して60枚の様式を書きます。
例えば会社を立ち上げて何人か人を雇ったという時には、たくさんの様式を書きます。
この事務指定講習は社労士の試験の勉強とは全く異なり、実際こういう時はどの様式をどのように書くかという実務的なことで、全く難しくありません。
この事務指定講習のレポート用紙も前から順番に綴じられているので、順番通りにはがして記入していくだけです。
しかし機械でやれば済むようなことなのに、これを手書きでやるということに日本のアナログさ、レトロさ、ノスタルジックさがすごすぎて目眩がしそうになります。
この講習では本当に代表的な例題だけです。
実際の仕事上ではもっと多岐にわたるパターンが出てくるので、この事務指定講習を受けただけでは社労士として独立して仕事をすることはできません。
仕事を始めてもわけがわからないと思います。
この講習を受けるということは実務経験がないに等しい人だということなので、異業種から社労士試験だけ受けて合格して、事務指定講習だけ受けて社労士として食べていこうと思っている方は、無謀なことはやめましょう。
まずはどこかで経験を積まないと一人でやっていくことはできません。
細かい細かいアナログなルールが山ほどあるのです。
この講習は本当に最低限の様式の記入を体験するというだけです。
返却される答案には、間違っているところに赤い印を押されるだけで、どのように直すべきなのか全く指導はありません。
郵送して人の手を介す必要があるのか甚だ疑問です。
不要な書籍、実りの少ないアナログな研修内容、これに7万円というのは業界の怠慢なのではないかと心配になります。
2,社労士登録
さていよいよ社労士に登録することになります。
お金を持って書類を持って社労士会館に行かなければなりません。
これまた現金や複写用紙でレトロさが溢れています。
ここで事務所開設運営マニュアル、オリエンテーリングの資料、社労士バッジなどを渡されます。
社労士バッジの値段は8900円でした。
これ以上のツッコミは控えましょう。
3,勤務社労士の仕事
さて私は社労士登録後、勤務社労士として働き始めることになりました。
政令指定都市の駅前にある高層ビルに入居するなかなか立派なコンサルティングファームです。
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