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ぼくらの七日間戦争

すごい映画を観た。
サブスクでおすすめに上がってきたから何となく再生しただけなのに、ぐいぐい引き込まれて、最後のシーンなんてちょっと感動したくらい。

<<以下はネタバレも含みます>>

「昭和レトロ」の雰囲気が好きとはいえ、当時の時代背景はあんまり知らない。
だから、冒頭の高圧的な態度の教師や、生徒が全校集会に出ている間に勝手に持ち物検査をする担任には震えた。
今なら「体罰」「暴力教師」と言われて、あっという間にSNSで拡散されそうなことのオンパレードだ。
ストーリーの設定上、誇張してるかもだけど、それでもこの時代に生まれなくてよかったと思うくらい。

青葉中学1年A組の生徒たちにとっても、そんな学校の態度は横暴だと感じたようで、一部の生徒が家出して廃工場に立てこもるところから物語が始まる。

最初に立てこもったのは、サッカー部のキャプテン候補、陽気なサッカー少年、カナリヤを飼う空手少年に、おしゃれ好きな産婦人科医の息子、運動は苦手だけど成績優秀な少年、料理上手なスーパーの息子、機械に強くなぜかバイクに乗れる少年に花火屋の息子という、個性豊かな8名だ。
途中、学級委員とその友達の女子生徒3名も加わる。
(女子生徒が加わったことで、誰が女子にバラしたのかをめぐって喧嘩が起きるんだけど、それもなんだか甘酸っぱいようなくすぐったいような気分になる。)

ところが、心配する母親たちが学校に相談し、近所の人の通報で居場所を突き止めると、あっという間に教頭や教師たちと廃工場にやってくる。
ここからの攻防戦が見応え抜群なのだ。
最初は砂や水、バリケードなんかで守ろうとするのだが、まさかの戦車が出てきて不意をつかれた大人たちは、とうとう学校は警察に通報し、対応を一任することになった。

戦車ありの情報に機動隊まで出動し、野次馬やマスコミまでもが廃工場に詰めかけた。
少年たちもいよいよ降参するのかと思いきや、前日に仕掛けたトラップで警察を奔走し、乗り込んできた教師たちも次々と罠にかけ、地下水道を通って脱出に成功した。
そして最後に、戦車と廃工場に仕掛けた花火が次々と夜空に打ち上がり、廃工場に集まった大人たちもつい感動してしまう。

私が中学生のとき、それなりに親や先生に反抗心はあったものの、ここまでド派手に行動するほどの気概はなかったように思う。
というか、先生も親たちもこれと比べれば激甘で、当たり前のことを当たり前に言ってただけだったかも…

褒めて伸ばす教育方針の時代に優しい大人たちに育まれてラッキーだったとは思うけど、その分、気骨なんて言葉とも縁なく生きてきたような気がする。
社会に出てから、昭和時代を駆け抜けてきた人生の先輩たちとの価値観の相違に悩まされたりもしたが、「ぼくらの七日間戦争」を観たら、いかに自分はのほほんと生きてきたんだろうと思う。
もちろん、暴力やハラスメントの溢れる時代に逆戻りしたいわけじゃないけど、何でもかんでも晒したりハラスメントと騒ぐのもなんか違うというか、上手く言葉で表現できないんだけど、今の時代の違和感のようなものを感じた。

あとから調べたら、2019年に現代版にストーリーを書き換えた「ぼくらの7日間戦争」というアニメ映画も上映されたらしいけど、もし興味があれば、ぜひこっちの「ぼくらの七日間戦争」を観てほしいと思う。

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