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人権に無頓着な日本企業(ポーズだけでもできないのか)

■世間に転がる意味不明

世界を俯瞰すれば、およそ人権が尊重されているとは思えないことが多い。日本政府は以下のような取り組みをするといっているが、アメリカに比べると周回遅れの間が拭えない。

○企業の人権侵害、供給網で把握・改善 政府が指針作成へ
2022年6月14日

政府は企業が取引先を含めたサプライチェーン(供給網)全体で人権侵害を把握し、改善に取り組む「人権デューデリジェンス(DD)」の指針を今夏にもまとめる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA142G60U2A610C2000000/

○米ウイグル強制労働防止法に基づく輸入禁止措置が6月21日から有効に、運用実態を注視(米国、中国)
2022年06月21日

米国では、中国の新疆ウイグル自治区が関与する製品の輸入を原則禁止する法律「ウイグル強制労働防止法(H.R. 6256、UFLPA)」に基づく輸入禁止措置が、米国時間の6月21日から有効となる。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/06/bb5913bd889f6d2b.html#:~:text=%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88)-,%E7%B1%B3%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%AB%E5%BC%B7%E5%88%B6%E5%8A%B4%E5%83%8D%E9%98%B2%E6%AD%A2%E6%B3%95%E3%81%AB%E5%9F%BA%E3%81%A5%E3%81%8F%E8%BC%B8%E5%85%A5%E7%A6%81%E6%AD%A2,%E3%81%AB%E3%80%81%E9%81%8B%E7%94%A8%E5%AE%9F%E6%85%8B%E3%82%92%E6%B3%A8%E8%A6%96&text=%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%80%81%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AE%E6%96%B0%E7%96%86%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%AB,%E6%97%A5%E3%81%8B%E3%82%89%E6%9C%89%E5%8A%B9%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%80%82

■アメリカの企業の対応の早さ

アメリカが人種差別を行なっていることは、建前でいくら言いつのろうが明らかだろう。女性に対する蔑視や黒人への暴力などは良く記事になる。だからこそ、法律を整備し、企業の活動も素早い。

ウクライナに対しては下記の記事がその姿勢を代弁しているだろう。

○ナイキ、ロシアから完全撤退へ 米シスコも
2022年6月24日

米スポーツウェア大手ナイキは23日、ロシアからの撤退計画を発表した。2月にロシアがウクライナを侵攻して以来、西側の有名企業が相次ぎロシアから撤退しており、その最新の動きとなった。

ナイキは3月、オンライン販売を停止し、同国に所有する店舗を閉鎖していた。

ナイキは、「ロシア市場からの撤退を決断した」とする声明を発表。「今後数カ月かけて責任をもって事業を縮小する。その間に、従業員を全面的にサポートすることが優先事項だ」とした。

一方、米ネットワーク大手シスコも、ロシアとベラルーシでの事業の完全中止に向かうと明らかにした。

https://www.bbc.com/japanese/61919659

最近話題になっている、中絶問題に対しては素早く動いている。

○最高裁の中絶の権利を認めない判断を受け、多数の米IT企業が従業員保護を表明
2022年06月25日

米連邦最高裁判所は6月24日(現地時間)、妊娠中絶は女性の権利だとした1973年の「ロー対ウェイド」判決を覆す判断を示した。これを受け、米国では20以上の州の法律で女性の中絶権が非合法になる見込みだ。

これを受け、多数の米企業が従業員保護を表明している。中絶を違憲とする州からの移転や中絶のための一時的な移動をサポートするという内容が多い

AppleはCNBCに対し、「前にも言ったように、われわれは従業員がリプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康とその権利)に関して自身で決定する権利を支持している。10年以上前から、Appleは従業員が自宅のある州以外の州で医療を受けられている」と語った。前にも言った、というのは、テキサス州の州法改定の際のことを指す。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2206/25/news057.html

■できない理由を探してはならない

偽善的だと笑えない。
日本企業のIR情報を見ると、ほとんどお金のことしか扱っていない。
試しに、事業戦略や目標を見ると良い。指標化されたモノは、ほぼ売上や子女シェアの話しかしていない。

企業理念やビジョンが達成された程度に関心がある会社はどのくらいあるのだろう。
関心が無いから人権にも無頓着になる。市場からNoを突きつけられることを自覚した方が良い。

○ユニクロ・柳井氏がウイグル発言で失うものは何か。「ノーコメント」が悪手だった3つの理由
2021年04月10日

中国の新疆ウイグル自治区をめぐる問題について、ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が「人権問題というよりも政治問題であり、われわれは常に政治的に中立だ」としてコメントを控えたことが物議をかもしている。

4月8日の決算会見でのこの発言が報じられた後、翌9日の同社の株価は大きく値を下げ、終値は前日比マイナス3090円の8万7890円だった。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6070c71cc5b6616dcd7818c5

無関心は、やりたくない理由を探す。貴方はどうか?

<閑話休題>

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