見出し画像

今そこにある機器(リスクの準備をしない人々)

■通信インフラは常に不安定

当たり前にあると思っているものがないと混乱をするという事例が頻発した。

○「仕事止まる」「パニック」Teams障害、職場や在宅勤務を直撃
2022/7/21

障害は、21日午前10時ごろに発生。「Teamsが障害で使えない。仕事の7割くらい止まる」「朝の(仕事の)時間を返して」と不便を訴える投稿が目立った。なかには「Teamsが壊れて10年前のメールと電話時代に戻っているらしい」「(仕事が楽になるので)急いで直さなくていいよ」といったツイートもあった。

https://mainichi.jp/articles/20220721/k00/00m/300/142000c

これに先駆けて、KDDIの通信障害が結構な混乱を招いた。
 最近は、通信インフラが整備されて、それが当たり前と思っているがどっこい、結構止ることがあるようだ。油断できない。

■危ないなと思っていても準備しない人々

日常に当たり前にあるものが使えないとパニックになる。
 とはいえ、準備をしているかと言えばそんなことは稀だろう。

なんとかなるやと思って準備を怠ることはどこにでもある。
 雨が降るかもしれないと思わずにわか雨に濡れることはないか。
 彼女を連れて行く予定の店が臨時休業。
 予期せぬことで呆然とする人々。

それが当たり前にあるとつい準備を怠ってしまう。
 とはいえ準備ってどうする?

■リスクを想定して準備する

リスクを想定して計画を立てるというのは常識ではあるが、必ずしも網羅されていないことが多い。予期せぬことがあれば撤退あるいはプランBを実施すると言うことは教科書的には記載されているが多くは実施されていない。大きな所では、黒田総裁が実施する「金融緩和」は出口戦略がないのでにっちもさっちもいかず動けなくなっている。

どうすべきか。ヤバいと思うのであれば準備する。
 それだけだ。

私自身はISO9001の審査員を担っている。その中で、審査ができないリスクがいろいろあります。
 ・交通機関の遅れで審査現場に到着できない
 ・ZoomなどでのWeb会議が通信障害で実施できない
 ・審査員が新型コロナに感染し、審査チームが欠損する
 ・パソコンが壊れ、記録や報告書の作成ができない
 こうしたことへの対象方針は決まっており、対応は大変なものの事前に手順が決まっているので致命的にはならない。あらかじめお客さんにも了解を取っている。

もっとも、「審査員が日時を忘れて来ない」や「パソコンが壊れる」「インターネットにつながらない」は、その被害が大きいので勘弁して欲しい。
 どうするかって?
 お客さんに謝ってスケジュールや手続きの修正を行なう。
 それぞれの個別事情があるので大変だ。

■プランBを作らない人々

事業継続計画(BCP)は重要だと言っても、その対象は自然災害や大規模事故が頭の中にある。身近なインフラが使えなくなるなどと言うことまで気が回らないのが実情だろう。

社員の側も考えが鈍い。たとえば、大雪で電車が止っても「なんとか会社に行く」という呪縛から離れられず、今日は自宅からのリモートに切り替えると言う発想が出てこない。もっとも、会社が「出社できない場合の業務の進め方」というプランBを作っていないことに起因するかもしれない。

無駄だと思えることに時間を割かない限り、きめの細かいプランBは作れない。
 「そんな暇はない」とできない理由を口にする人に、今そこにある危機を認識できない。
 あっ目の前にある機器が故障するなんて思っていないか。

<閑話休題>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?