建設現場に革命を起こすアザスについて
はじめに
突然でなんのこっちゃと思われるかもしれませんが、昨年度より、日揮グループで展開する新規事業「アザス」に関わらせていただいております。アザスとは、建設現場の安全文化づくりを加速する賞賛コミュニケーションサービスです。私は、このアザスを世の中に広めまくるお手伝いをします。
自分自身、昨年起業したばかりなのですが、このアザスというサービスに惚れ込んでしまい、ジョインさせてもらいました。本当に世の中をとても良くする、あたたかいサービスだと確信しており、今回せっかくなので端的に「何がすごいのか」「今後アザスを通して自分がどうしていきたいのか」についてご紹介させてください。
すごいポイント1:アザスを立ち上げた倉田さんがヤバい
アザスを立ち上げたのは、日揮が誇る奇才・倉田さんです。私の出会いとしては、アザスのサービスを知った方が先だったのですが、その後に倉田さんとお会いして「この人があってのアザスなんだな」と衝撃を受けました。
倉田さんのヤバいところはたくさんあるのですが、いろいろ端折って言うと、個人的には「アザス」というサービス名をつけたセンスだと思っています。
「アザスって商標、奇跡的に取れちゃったよ〜」と言っていたのがスタートらしいのですが、初めて聞いたときは正直「大喜利かよ」と思いました。
ただ、ビジネスシーンにおいて真面目に大喜利ができる人って、総じて強いと思っています。一般的に難しいとされる大手企業での新規事業ですが、倉田さんとならどこまでも成長できるのではないかと可能性を感じています。これから一緒に大喜利(仕事)ができることをとても楽しみにしています。
ちなみに、私がジョインした後、縁があって倉田さんのインタビュー記事を書いてもらいました。よろしければ、ぜひご覧ください。
すごいポイント2:アザスの社会的意義がヤバい
アザスの細かいソリューション内容は省きますが、とにかくとても社会的意義のあるサービスです。アザスが生まれた背景について少し紹介させていただきます。
日揮には、安全文化づくりの一環として「いいふれあい運動(IIF運動)」というものがあります。過去、日揮の海外の大規模プロジェクトで、統計的にはプロジェクト期間中に必ず死者が出てしまうような現場があったのですが、2008年ごろに外部コンサルと協力してこのIIF運動を取り入れたことで、死者がゼロになりました。
さらに、2011年に国内でも取り入れられ、病院建設現場では当時事故が多発していたものの、IIF運動を取り入れた結果、事故が1/3に減少しました。
ただ、このIIF運動には課題もあります。コンサルと一緒に取り組むため費用が高額で、どうしても積極的にやる人と横目で見る人が出てしまい、時間経過とともに効果が薄れていくという点です。
そこで、IIF運動の良い部分を取り込み、継続的に現場に根付かせる形で作られたのがアザスです。
2021年、日揮の石巻バイオマス発電所建設現場でアザスを導入したところ、半年間で成果が出て、さらに半年延長されたそうです。通常30万時間で必ず事故が起こる想定の現場が、140万時間無事故・無災害を達成しました。さらに、現場の方々のアンケート結果も非常にポジティブで、「これは外部にも提供しよう」という流れで誕生したのがアザスです。
このアプリは、建設現場の事故を減らし、人の命を救う可能性を持っている。社会的意義が本当にすごいのです。
すごいポイント3:日揮グループのカルチャーがすごい
日揮グループは大企業でありながら、すごくオープンなカルチャーで、私のようなアウトサイダーでもすごく馴染みやすいと感じています。出会う日揮の社員さんはみんな良い人たちばかりです。こういう組織だからこそ、尖った新規事業にも全力でコミットできるんだなと感じます。
この大企業らしからぬカルチャーの背景には、諸説あると思いますが、昔から海外売上比率の方が高い事業環境で、難しい海外の職人たちをひとり親方的にまとめ上げてきたDNAが多様性を包み込む包容力を備えているのではと、個人的には観察しています。
建設業界は多層構造が特徴です。関係会社が多い中で、若いうちから最前線に立って現場を引っ張ったり、意思決定をしなければなりません。こうした業界特性も、日揮のカルチャー形成に大きく影響していると感じます。
最後に
昨年起業してアルムナスを立ち上げてからまだ数ヶ月、「ちゃんと事業に集中しろよ!」と言われるかもしれません。しかし、アルムナスで目指したい「笑顔で働く人を増やす」という点において、アザスは労働をエンタメ化するポテンシャルを秘めており、広い意味でこのアザスに関わることはアルムナスにとってもプラスだと考えていますし、アザスに関わることで得られる経験はアルムナスの事業成長にとっても大きくシナジーがあると考えてます。
例えば、アザスはSaaSという点ではある程度解像度があるものの、建設業界というドメインに関しては私は完全な素人です。この歳になって安全靴を初めて買うとは思ってもいませんでした。
「このアザスをどう売れるか?」と考えるうちに、これまでの営業経験との共通点や違いが相対比較できて、言語化が進んでいると感じます。これまで感覚派だった自分の営業ロジックが、少しずつ言語化されつつあるのです。これは、アザスという共感度の高い異ジャンルのサービスに携わらなければできなかったことだと思います。
もともと起業という選択をしたのは、何にも縛られずに自由になりたかったからです。なので、いろんなセオリーを無視して、個人や会社ともに面白い軌道を描けたらと思っています。
最後に、昔「すべての人に山のようなアザスを」というノリで、「あざっすマウンテン」という造語を学生時代に友人たちと作って、Tシャツにしてアパレルブランド化しようとしていたことがありました。なので、アザスというネーミングには思い入れがあります。今回のアザスとの出会いは、その伏線回収感もあり、非常に感慨深いです。
すべての人にアザスを。これからもアザスを広めていきます。
以上、アザス!