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【JICA海外協力隊】#39 241103 90/730日目「国際協力の現場を目の当たりにして」

こんにちは。JICA海外協力隊 2024-1次隊のなべみです。

本日もなべみの記事にアクセスしていただきありがとうございます。


今は日曜日の朝です。今日は外に出ないぞと決めてドミトリーに一日お籠もりする予定です。

今週末は先輩隊員が普段よりもたくさんドミトリーにいらっしゃっていて賑やかです。

午後から餃子を皮から作って餃子パーティーをするようです。

赴任からもうすぐ3ヶ月。最近ようやく先輩隊員の顔と名前が一致し、少しずつ先輩との距離が縮まってきました。

JICAボランティアの中で縦の親しい関係があるのは嬉しい。

これもドミトリーに3ヶ月弱ずっとい続けたからこそ生まれた絆なのかもな、と思ったりします。


さて今回は、先週の活動を通して目の当たりにした国際協力について書き綴っていこうと思います。

なべみは先週、初めて国際協力の現場に赴いてきました。

協力隊員としてなべみが現在配属先でやっている活動も厳密には国際協力なのですが、今回配属先で行われているプロジェクト関係で初めて現場に赴いたのでした。

今回はその現場での気づきを通して感じたことを記事にしようと思います。

今日も最後までお付き合いいただけると嬉しいです。




先週あった国際協力の現場エピソード

① 新規プロジェクトの病院現場視察

なべみは先週、新規プロジェクトの現場視察のために、ある病気の改善に注力している病院に行って活動の取り組みを見てきました。

病気に苦しむ患者さんがいる病院の様子、患者さんたちが病院内で行っている取り組み、病気で雇用を失った患者さんのために物を作る技術を教えるプログラムなど。いろんな現場を視察してきました。

今回病院に行って思ったのは、医療現場で働く方々って本当にすごいなということ。

十分とは言えない医療設備の中で、患者さんの命を救おうとしているのですから。


また、今回女性の雇用にフォーカスした現場に伺ったところ、ある地域の女性たちが首都に集まり、ミシンを使って生理用布ナプキンを製作していました。

ここで学んだことを地域に帰る際に持ち帰り、自分で布ナプキンを製作・販売し、生計を立てる仕組みのようです。


ここが布ナプキンの製作現場です。皆さん同じ地域から首都に来てここに集まり、布ナプキンの作り方を教えてもらい、練習しています。


現場を伺った際、ここにいらっしゃる方々からウェルカムソングを歌っていただきました。


現場視察に伺ったところ、皆さんより歓迎の歌を歌っていただきました。


私の自己紹介の際に "Mwadzuka bwanji? (こんにちは、お元気ですか?)" と現地語で挨拶をしたら "Ndadzuka bwino!!! Kaya inu?" (元気です! あなたは?)" と一斉に元気な声が返ってきました。

彼女らの元気とパッションに心が動き、感動しました。


② UN Dayの会場となった小学校

病院現場の視察の翌日。なべみは "UN Day" というUnited Nations Malawiに所属しているUN団体が一同に集まったイベントに参加してきました。

なべみの配属先はUNのとある団体で、今回たまたま参加する機会をいただいたのでした。

会場は市内にある小学校で、そこでは学校の敷地内に植林する活動や、学校の建物の壁を綺麗に塗る活動が行われました。

なべみにとって初めての小学校訪問。

活動の合間に授業の様子や図書館の中、子どもたちの様子も見させていただきました。


学校の図書室です。日本の図書室と比べると本の数は圧倒的に少ないです。読書スペースもほとんどない。点字の本もありました。


ここで印象に残っていることを一つ。

ある女の子が近寄ってきて、話したいのかと思ってしばらく簡単な現地語で挨拶をしていたら突然「お金ちょうだい」と、お金を要求してきたのでした。

びっくりしたと同時に、お互いの立場の違いを強く感じてしまった出来事でした。


彼女にとって私はどんなふうに見えていたのでしょうか。

彼女にとって私は助けるに値する人? お金をくれるお金持ち?

今回は小学校の敷地をお借りして行われたイベントだけど、現地の小学生たちと「国際機関の人」との間に高い壁を感じました。


活動開始からまもなく2ヶ月。国際機関にいるなべみが国際協力について思うこと3選

① 国連が国際協力として与えるインパクトは大きい。でも…

まず、国連をはじめとする国際機関の影響力ってすごいなと痛感しています。

貧しい人たちを救うためのお金がたくさんある。莫大な金額に上る支援ができる。

お金を使った支援で国際的な問題の解決に貢献できる。

データや数値で言えばすごい支援をしているように見える。

「この地域でこれだけの量の食料を配布しました!」「これだけの人の教育に貢献しました!」とか。

国際機関が「世界に対する国際協力」として与えるインパクトって本当に大きいなと実感しています。


でもその裏側にはいろんな事情が絡んでいる。

データとして支援の実績を残したとしても、その先の持続的な支援は果たしてどうなっているのだろうか。

例えば貧しい方々に一度食料を配布したとして、それは果たして持続的な支援と言い切れるのだろうか。

性教育の一環でコンドームを配布したとして、配布実績は残せても配布してもらった人は本当にそれを適切に活用するのだろうか。

今自分に見えている国際協力のインパクトは、果たして本当に世界を救っているのだろうか。世界を救っているように見えているだけではないのか。

最近よくそう思います。


② 国際協力の人材が食べていけるのは貧しい人がいるからこそ

今回、布ナプキンを作っている現場に行かせてもらって思ったのは、国際協力の人材にちゃんと仕事があってお金も稼げているのは、世界に貧しい方々がいるからではないのかな、と思っています。

国際機関で働く人たちって多くのお金をもらったりすごい家に住めていたりする。

貧しい人たちは国際協力をするどころか、国際協力という支援を受ける側に回るということ。

国際機関で働くことや国際協力に携わることって、生まれながらに恵まれた環境にいる人たちの娯楽のようなものなのかもしれない。と最近は思っています。


③ 支援する側と支援される側は平等になれない。でもJICA海外協力隊は…

今回国際協力の現場に行ってみて、支援する側と支援される側との間に高い壁があるように思いました。

国際機関にいると特にそう思うのかもしれませんが、支援する側と支援される側は平等の関係にはなれないように感じてしまいました。

今私が所属しているJICA海外協力隊は、現地の中に溶け込んで現地の人々と一緒に問題を解決していく、そんなプログラムです。

つまり、協力隊は支援する側という立ち位置というよりかは、現地の人々との平等な関係性のもと一緒に問題解決に取り組んでいく感じかな、と思っています(なべみの勝手な私見です)。

私は配属先が国際機関ということもあり、自分が今非常に難しい立ち位置にいることを実感しています。

国際機関の人材の一人として、ダイナミックなインパクトを与える活動成果が求められている一方で、協力隊の一員として、現地の人々との平等な関係性のもと一緒に問題解決に取り組んでいくことも求められている。

国際機関と協力隊事業の狭間にいるような気がしています。


でもよく考えれば、JICAボランティアとして配属先に来るように要請が出ている以上は、基本は他の国連職員とは別で協力隊員としての大義を果たすことが求められているような。

それでも今自分が国際機関にいる以上は、JICAとしての大義も国際機関の一員としての働きぶりもどちらも発揮していきたいと思っています。


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あとがき

本日もお読みいただきありがとうございました。

今回は「国際協力の現場を目の当たりにして感じたこと」をまとめてみました。いかがでしたでしょうか。

なべみは現在協力隊員としてたまたま国際機関でのボランティア活動に従事させていただいていますが、まだまだ日が浅く、あまり中身の濃い内容が書けていないような気がしています。

自分でもなかなか中身の浅い記事だなと思います。

でも、今の自分にとっては中身の濃い記事を書くことよりも、「今この瞬間」に着目した自分の気づきや自分の心の動きを書き記しておくことにこそ意味があるのかもしれない、と思っています。

あくまでも国際協力初心者のなべみの私見であるということを念頭に置いて読んでいただけたら幸いです。


日本にいた時よりも、マラウイという最貧国で生活している今の方が、心の動きがより激しくなっている気がします。

今まで見たことないようないろんなものをマラウイで直接見て、感じることが本当にたくさんあるんだと思います。

心が動いて涙が溢れそうになることがたくさんあります。

だからこそ自分の心の動きには、日本にいた頃よりも敏感でいたいし、自分の目で見たものについてよく考えることを怠らない自分でいたい。

同様に、こんなにも心を動かされる環境に今身を置いていること、そしてこんなにも濃度の濃い日々を毎日送れていることって、なんて幸せなんだろう、と常々感じます。

今いる環境に幸せとありがたみを存分に感じながら毎日を過ごしていこうと思います。

これは赴任からもうすぐ3ヶ月を迎える自分へのメッセージです。


では本日はここまで。

今回もお読みいただきありがとうございました。

皆さん引き続き良い週末を。またお会いしましょう〜👋👋👋

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