「GE帝国盛衰史」を読む2 ーGEキャピタル(金融部門)への依存ー
「第6章同時多発テロ」から「第10章買収と売却」の最後まで1。振り返り。GEはイメルトがCEOになった年、同時多発テロが起きる。GEの基盤(工業部門)を支えてきた各事業に暗雲が立ち込める。
その一方で不動産部門での買収件数が増加し、GEキャピタル(金融部門)の利益にますます頼るようになっていく。更に金融部門を活用した会計処理にますます依存していくようになる。GEではまず達成すべき業績数値があり、どのように達成するかは各事業に厳しく求められる。それを何とかするため更に買収が行われる。GEの株価が値上がりし、GEキャピタルの信用度が高く、低コストで資金調達できている間は良いが、、。
全てはここから始まった、、という感じの章。金融部門への依存、過度な業績へのプレッシャー、そして同時多発テロに伴う外部環境変化。それら全てにうまく対応できるのか。
個人的には、今の好調は今の外部環境に今の戦略が当たっているからであって、外部環境変化が起きれば全面的に考え直す必要があると考えている。しかしそれは一時的な後退を意味する可能性もある。業績だけで全ての人事が判断されるような苛烈なGEでその戦略考え直しができるかと言えば、、。人事制度そのものを直さないと無理だったんだろうな、と思う。