「GE帝国盛衰史」を読む38 ー誰も正直に物を言わなくなったー【悪い予想数値を言うことを許さないCEO】
「第43章グロース・プレーブック」途中から。現実を踏まえない目標。520字
GEではグロース・プレーブック(成長戦略会議)が事業の8部門のトップを集め行われた。ここで売上と利益の目標、財務予想を提示する。
イメルトとって数値が大事で、数字の前提であるビジネスの現状をどう見るかはそれほど重要ではなかった。(本当だろうか?)
GEパワーCEOのボルツは自信満々だった。年間売上成長率5%をだした。しかしそれを疑う理由はいくらでもあった。ガス火力発電所の新規投資は減少していたし、そもそもの全世界GDP成長率は4%を下回っていた。本来はその未来について慎重に吟味すべきだったが、イメルトはあっさり承認した。
イメルトは数値に疑念を持つようなことはなく、逆に弱い数値を出すとそんなに弱気だったのかと問い詰めた。
叱責されたものは悪いニュースを握りつぶすかうまい伝え方を考えるようになった。その空気は全体に緩やかに浸透し、厳しい真実や悪いニュースを口にするものはいなくなった。
不機嫌になるとお前の部下は本気で取り組む気があるのか?とイメルトは言った。それを避けるために数値はストレッチされた。
こんな企業、とがいってはいけないかも知れないけど、没落して当然だよね、、。