よんだ 「消えゆく言語たち」 ダニエル・ネトル&スザンヌ・ロメイン 著 (島村宣男 訳) 2001
松岡正剛の千夜千冊 432夜(読相篇)
基本情報)
・ダニエル・ネトル : 文化人類学者
・スザンヌ・ロメイン: 社会言語学者(イギリス)
(表紙: 北米インディアン、ヤヒ族最後の生存者イシの肖像)
この表紙からは、先住民族の人たちの言語が失われていく現実があるのかな、とイメージされるのではないだろうか。
日本語が、消えゆく言語たちのひとつになる可能性も考えないだろう。
著者らも、日本語について発言しているわけではないが。
著作は、章を8つ設けているが、6章に入り、
英語による最初の犠牲言語として、ケルト語を挙げている。
○ 三世代の言語移行
○ イングランドへの併合国
○ イングランドのエリート集団(支配層)
本書を読み進めるうちに、言語の問題は、支配法のうちの一つであり、
現代では、アメリカがそれを行っている事に気付く。
その国の生業である農業方法を破壊し、例えば、化学肥料・農薬・除草剤を販売する。学校給食に、小麦が原料であるパン食を浸透させ、
小麦を買わせる経済システムを確立する。
それは日本の話だが、メキシコならどう支配していくか、
インドなら、ブラジルならと、それぞれの国に適した攻め方をアメリカは行っている。これが「あの手この手」だ。
*ラジ・パテル 著「肥満と飢餓」に詳しい。
言語の問題から離れたが、
要するに植民地政策は、アジア・アフリカの国々が独立したことで
終わったのではなく、新しい植民地政策として継続している。
経済学者・植草一秀さんの著書に「25%の人が政治を私物化する国(2019)」がある。
日本では、約3,000万人がそちら側の人で、9,000万人が被支配層と言える。
政治家・官僚・大企業・メディア等は、そちら側のうち、
どれくらいだろうか。
日本国民の身近なところとして、
文部科学省の「(脱)教育」、厚生労働省の「薬という名の(脱)健康」、農林水産省の「(脱)自給自足」が挙げられる。
話が言語問題から少し離れていくが、
この本書「消えゆく言語たち」が、超国家支配層批判の書なのです。
私が思いますに、
英語を使用しているエリート支配層は、
英語による単一言語にしたいのでしょう。
当然、日本語もいずれ失くしたいでしょう。
それは日本民族を亡くすことにつながる。
民族劣化も進行していると思いますし。
また、文化の面で、
世界の国々の子供の話は、ディズニー・ワールドが請け負います。
世界の国々の映画は、ハリウッドでリメイクするから、
ローカル映画はいらないですよ。(彼らは、すぐリメイクする。)
土地は、地政学上、ユーラシア大陸を注視してるから、
まず、NATO方面から、ロシアの崩しをはかったけど、失敗したので、
韓国・日本と、中国の境を荒れさせますよ。
もし上手くいかなくても、東アジアは分断出来ますからね。
分断統治が、覇権国の鉄則です。
ここまで書いてくると、私自身、嫌になってくるので、
読まれている方がいたら、もっと嫌でしょう。すみません。
最期に、noteで先行してつぶやいたロン・クロクームの言葉を
転載して、記載を終わります。