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ちょい読み 2025/ 1/28
・ 『有機農業と慣行農業』 松中照夫 著(農文協 2023)
【千夜千冊以外】
慣行農業とは、現在、主として行われている農薬や化学肥料を
用いている農業。
お米が近い将来食べられなくなるかもしれない日本で、
有機農業と慣行農業にはっきりしたラインを設け、
切り捨てるわけにもいかない。
どちらにしろ、稲を育てる際の「PFAS(フッ素化合物)など」の
有害問題は解決されていないのだ。
一応、書いたが、それはおいておいて、
著者は、有機農業と慣行農業をラインびきするのではなく、
両者のメリット・デメリットの本当のところを理解し、
うんぬん、という流れになっている。
慣行農業のうち、化学肥料については、無機物を化学的に準備したも
ので、実際のところ、無機物が肥料として効いているらしい。
無機物は直接的で速効、有機物は間接的で遅効。
有機肥料は、土の中の生き物によって、無機化されるのだ。
でも、それは肥料の話で、農薬については抵抗があるが、
あまり分からずに、線引きしてきた私は、
フードファディストなのかもしれない。
特定の食べものや食品成分が健康に与える効果について、
科学的検証を加えず誇大に評価し、誤った情報にも関わらず、
それを熱狂的に正しいと信じこませること。
それがフードファディズムである。
現在、50/171頁まで読んだ。
(プランターで、有機さつまいもはつくれるかなぁ?)
・ 『未来は決まっており、自分の意志など存在しない。』
妹尾武治 著(光文社新書 2021)
【千夜千冊以外】
藤森かよ子さんが、少し前にHPで紹介されていたので、
読んでいる。刺激的ではある。
著者は、結論を言い換えて、何回も記載しているが、たとえば。
この世とは神様のVRゲームなのではないかと私は考えることがある。
生物に初期設定として様々なバリエーションを与えて、
この世の真実にどこまで迫れるかを遊びながら見ているのだ。
世界とは結局のところ自分自身の脳が作ったものでしかない。
であるならば、世界とは自分であり、自分こそが神であり全てなのだ。
この思想に徹したのが「唯識」である。
意識が情報であるならば、万物にそれに応じた意識があることになる。
つまり、現代の心理学が行き着く果てに、
万物が神と言う仏教思想があるのだ。
心理学的決定論とは、結局自分自身が神であることを認める思想である。
全ては事前に決められている。
そうしているのは自分自身なのである。
ある種の自己決定が、全てにおいて事前に実行されているのだ。
ここにこの本の結論を書く。
意識とは情報であり、
生命とはその情報を増やすために配置された
「なにがしか」(存在)である。
書き出しすぎたか。いずれにしろ、自由意志はなく、全ては初期設定した流れを観察しているにすぎないように、この本を読んで、思った。
多種多様な実験が行われているのは良いが、
それが何のために行われているのか?