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ちょい読み 2025/ 1/15



・ 『他者と働く』 宇田川元一 著(ニューズピックス 2019)

   「わかりあえなさ」から始める組織論


   朝、出かける少し前に、持ち出す本を決めるわけですが、
   今日はすぐには決まらなかった。
   ビジネス書を読むスピードは遅し。

   自分だけ、自部署だけの正論では、
   部署を越えての仕事は進まなかったりする。
   その正論をひとまず置いとくことができるか。
   他者、他部署には、他者の物語、他部署の物語があり、
   それらの物語を、こちら側とつなげる必要がある。
   橋渡し作業だ。
   そちら側とこちら側の、共通の正論を見つけることができるか。

   「わかりあえる」ことを前提に仕事をしてきたが、
   いい加減「わかりあえない」ことから始めるべきと著者。
   同じ日本語を使っていても、通じなかったりするのだ。

   この事は、仕事の事だけではない。
   実家の家族と離れて暮らすようになり、
   それぞれの物語が、それぞれの方向に進み、
   その状態で年月が経てば、溝が大きくなるのだ。
   また、もちろん、一緒に住んでいる家族であっても、
   溝なんかは簡単に出来てしまう。なので。。。


・ 『細川ガラシャ夫人』 三浦綾子 著(新潮文庫 1986)


   三浦綾子さんの『塩狩峠』に続き、
   途中まで読んでいたはずの『細川ガラシャ夫人』。
   50頁くらいしか読んでいなかった。
   しばらく放置していたので、はじめから読む。
   母の物語の後すぐ、主人公の幼年名「お玉」からスタート。
   勝気の、おてんばさん。幼いながらすでに別嬪。

   こちらの小説もユートピアな世界観だ。
   心を通わせる人がいることは、奇跡なのだ。
   残酷な事はあろうが、人の心の綺麗な部分を描かれる。
   著者は過酷な闘病生活をされており、
   ネガティブなストーリー展開は、自身に対ししんどいでしょう。
   人の良き部分に目を向け、話をつむがれているのかと思う。
   だから、読んでいて、涙がにじみ、心温かくなる
   60頁ほど読んだが、また、お休みにするかもしれないのは、
   物語のせいではなく、私のせいです。

   三浦綾子さんは、小説を書かれる前、短歌を詠まれていた。
   こちらも興味深い。