共に迷い立ち止まる存在がいるということ
私は職場の寮に住んでいる。
だから住んでる人はみんな同じ病院で勤める看護師だ。
今日、偶然にも寮の入り口で同期と出会った。
その子は友達の友達、という存在で、
会って話はするけれどそこまで深い間柄ではなかった。
その子がふと、私に言った。
「わたし、今月で辞めるんだ。」と。
「養護教諭になろうと思う。」
と話したその子の目はとても綺麗だった。
素直に心から、この子はきっと素敵な先生になる、
と思った。
私の勝手な見解だけど、絶対に向いてるだろうなという謎の自信すら感じた。
“私も実は辞めようとしてるんだ。”
と、ふと口にしたところから少し立ち話をした。
”助産師になりたくて。”
今度は私がそう言うと、
とてもキラキラした目で、「絶対向いてるよ!!」
とその子は言ってくれた。
少しばかり愚痴を話して、でも最後は、
「お互いの新しい人生が始まるんだね。」
と言って、バイバイした。
辞めると上の人に伝えてから、どろどろとした沼の中に一人きりでいるような時間を過ごしていたけれど、なんだか心がぽっ、とあたたかくなった出来事だった。
人生の岐路に立つ時、人は孤独だと思っていたし、
そのような孤独をどこか愛してしまっていた自分がいた。
だけどどうやらそうではないみたい。
今この瞬間も、どこかで誰かが岐路に立っていて、手探りで未来を見ている。
進む道は違えど、志は共に。
私ももうひと踏ん張り、頑張ろう。
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