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課税事業者にならないの(大きなお世話)?

 私は、家計簿記帳歴30年超のベテランですが、その家計簿を記帳するにあたり、買い物をする度、可能な場合、レシート等をもらうようにしています。

 今の時代、レシートをスマホで写真を撮れば、自動的に記帳してくれるシステムのアプリもあるようですが、私は、前時代的に、手書き記帳で、30年超続けています。

 同じメーカーの同じ型式の家計簿をずっと続けているんですよ。

 正確には、会社名は、合併などによるのか、変化していますね。ただ、人気の型式なのか、同じ版の家計簿は売られ続けています。

 今日は、地元の個人商店のケーキ屋さんで、ケーキを購入し、レシートをくれないかと言うと、「うちはインボイスではありません。」と言われました。

 どうせ、家計簿用で、消費税の仕入税額控除をするためのものではありませんので、「構いませんよ。」と返しました。

 ただ、すごい人気店で、いつ行っても、他に客がいるような店であり、消費税の納税義務が生じる「課税売上高1,000万円」を超えるのは、確実なように感じたので、次のように付け加えました。

 「この店みたいな人気店なら、売上高1,000万円なんてものは軽く超えるのではないですか。」

 すると、「単価108円など(のシュークリームやエクレア)、商品単価が低く、赤字ですので、行かないんですよ。」と言いながら、「おまけです。」と、冷蔵庫から、生チョコを2個出して、無料で入れてくれました。

 そこの店が、金・土と、単価108円(税込)のシュークリームやエクレアを提供していて、ものすごい人気になっているのは知っています。
 ※値段だけでなく、味も良く、実際に、すぐ完売してしまいます。

 もしかすると、その商品に関しては、赤字というのも本当かもしれません。

 でも、インボイス制度の適用になる課税事業者は、課税売上高(要するに売上げ)が1,000万円を境に、適用になるので、本日、購入したケーキが単価350円(税抜)であり、1年間250日営業として、350円のケーキが、1日あたり、115個売れれば、1,000万円なんて、突破してしまいます。

 まぁ、単価の安い品もバンバン売っているので、課税売上高1,000万円に達せず、課税事業者ではないのは本当なんでしょうが、消費税に関しては、事業が赤字か黒字かは、課税事業者になることには影響しません。

 個人事業者にとって、消費税の課税事業者になるのは、納税負担が生じるだけではなく、記帳が非常に複雑になり、面倒だということもあるのでしょうが、その店は、納税義務者になるのを避けているように見えました。

 あぁ、そうだと思いました。その店は、昨年あたりから、店を休業する日がイヤに増えているのです。これは、売上増加による課税事業者になることを嫌っているせいなんだなと気付きました。
 ※多分、この指摘は、当たらずといえども遠からず、でしょうね。少なくとも、大ハズレの指摘ではないでしょうね。

 私は、国税庁を擁護する立場ではありませんが、個人事業者が消費税をキチンと納める方向になるのは、既得権益だったいわゆる「益税」となることよりは、課税の公平性の観点からはマシかもしれず、また、消費税納税のためのより正確な記帳を通じて、事業におけるお金の流れがより一層、的確に把握できることにはつながるように思います。

 インフレも進んできていますから、商品を少しでも値上げしたら、簡単に課税売上高1,000万円なんて突破してしまうでしょう。

 創業50年超、親子2代にわたる人気店です。適正価格に値上げして、また、開店日を増やし、もっと売上高を伸ばす選択肢もあっていいと思いますね。大きなお世話ですが…。

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