イタリアのレストランでぼったくりに遭った話。回避策を考えてみた。
これはボローニャのレストランでの出来事
このお店は、以前この町に住んでいた方におすすめしてもらったお店。伝統的なお店のようで、なかでもお肉の料理が名物でした。
わたしは旅行をするなら、そこでしか食べられないものを食べることをモットーとしているため、迷わずにその料理を注文。
イタリアのレストランでは、席に着いた時から最後まで、1テーブルにつき一人、担当のウェイターがつくことが多く、このレストランも例に漏れず、私たちの席には若い男のウェイターが担当してくれました。
最初はイタリア語で会話していたものの、ウェイターが途中から英語に切り替えてくれ、親切に接客してくれました。
問題が起きたのは、私が注文したお肉料理が付いたのちのこと。
お皿に数種類のソースのようなものが付いていたものの、ウェイターに声をかけられたのは「違うソースもいる?」という言葉。言葉通り、また違うソースがもらえるのかと思いきや、出てきたのはマスタード風味のシロップにフルーツを漬けたもの。現地の人がお肉料理と合わせて食べるそう。
これは5ユーロ別料金なのだが、ウェイターはそれについて言及せず、私はうっかり無料だと思い込んでしまった。
更に悲劇は続く。
友人とそれぞれ料理を食べ終えた後、「デザートもいる?」と声をかけられる。ここまではどのレストランでもお決まりの言葉。
友人も私も満腹のため断っても、ウェイターはデザートを押し続ける。断っても断ってもしつこく勧められ、しまいには「スプーン一口分だけ試してみなよ。」といわれる。
根気強さに負け「じゃあ一つだけ。」と注文。
すると運ばれてきたのは二つのスプーンが添えられた1皿のデザート。友人も私も一人前を分けて食べていると信じて疑わなかった。
しかし、これまた落とし穴。後にレシートを確認すると2皿分しっかりと取られていたのであった。
私たちがぼったくられたことに気が付いたのはレジ。あまりに提示された合計金額が高すぎるため抗議したところ、お肉料理の際に勧められたフルーツのシロップ漬け、2人前のデザート代、そして今まで見たことがないような高額なテーブルチャージ料が含まれていました。
・店側が追加のソースに対して追加料金を提示しなかったこと
・デザートは一皿しか注文してないし実際に一皿しか食べていないこと
・テーブルチャージが高すぎること
そのどれを抗議してもレストラン側はNOの一点張り。仕方がなく支払うしかありませんでした。
そしてお店を出た後、冷静になって思い出したのは、店員さんに見せられた、料理の代金が表示された店員さん用の画面。画面の上の方に赤文字で”観光客”とイタリア語で表示されていたのでした。
観光客だから英語で接客するための表示だったのかもしれないけど、ぼったくられた後に思うのは、私たちがお店にとって格好の餌食だったのかもしれないということ。
担当のウェイターさんが明るく笑顔でずっと対応してくれていただけに、この事件の後は人間不信に陥りました。
ぼったくり回避方法
実際に被害に遭って、ぼったくりになるべく合わない方法を考えてみました。
①事前にgoogleマップの口コミ欄に目を通す
ぼったくりにあった後、このお店の口コミ欄を開いた際に、気になる口コミを見つけていました。「1か月前から経営者が変わったせいか商業的になり、実際に飲んだワインの量よりも多く請求されていた。」
さらに、このnoteを書くために再度目を通すと「地元の人と観光客とで価格が違うようだ。」「明らかに高すぎる値段を提示された。」「ウェイターが追加料金を提示せずに量を多めにするかどうか聞いてきて、何も知らずに余分にお金を払ってしまった。」「1人前を二皿に分けてと頼んだのに2人前分請求された」といったこのお店の実情が見えるコメントをちらほら見つけることができました。
海外では日本よりもgoogleマップが盛んに利用されているため、どのお店もたくさんの口コミが投稿されていました。あるお店に入ることを決めたときは、そのお店の良い評価だけでなく悪い評価の欄もしっかり見てから入店することをお勧めします。
②ウェイターから何かを勧められたときは疑いの目を向ける。
私はウェイターのさわやかな笑顔とフレンドリーな様子から、理由もなく信頼感を抱いてしまった結果、このような事態になりました。
話していくうちに親近感を抱くとはいえ、お金を支払う/受け取る同士。また、ヨーロッパにおいて私たち日本人は、たとえ本当は違っても、見た目から観光客と思われることが多く、狙われる確率が高いと考えました。追加を勧められたものは、たとえソースであっても追加料金がかかるかもしれないという気持ちを持ち、追加料金の有無を聞く勇気を持つ必要もあると思いました。
③ウェイターに強く勧められてもNOと断る勇気を
何度断ってもなんだかんだ理由をつけて、しつこくデザートを進めてくるウェイターに私は根気負けし、OKと答えてしまいました。
たとえひと口だから、といわれても注文することには変わりません。もしいらないと思ったなら、強い意志を持ち続け、強くNOと言い続ける根気強さも必要だと感じました。
④地元の人が入店しているかどうか様子を見てみる。
イタリア人の友人にぼったくられない方法を聞いたところ、このような答えが返ってきました。
今回の場合はイタリア人もお店の前で待つようなお店だったため、この方法は使えませんでしたが、友人曰く、普段から地元の人で溢れていればそのお店は繁盛しているからわざわざ観光客からお金を余分に搾取しようとはしない、とのこと。
観光地である以上、観光客をターゲットにした低クオリティで悪質なお店はたくさんあるそう。入店する前にお店の雰囲気を見てみるのもひとつの方法かもしれません。
今後一人でも多くの人がぼったくりにあわず、せっかくの楽しい旅行を存分に楽しむことができますように。