企業成長が速い時代に、個人を成長させる組織とは?
はじめに
こんにちは。「なーねこ(@na2neko)」というアカウントで活動しております。
11月末まではVPoE・開発部門長として、約100名の開発部門管理とエンジニア組織のマネジメントをしておりました。
記事執筆時点では、転職活動中となります。
この記事は「2024年 ジンジニア アドベントカレンダー Advent Calendar 2024」の12/3担当分となります!!
ジンジニアとは何かについては1日目の「takakazuさんの記事」をご覧頂ければ幸いです。
自分の経験としましては、開発部門管理、業務改善・DX、人事、情報システム領域など幅広い反面、各領域を深くというよりは、ゼネラリストの方向性であり、部門立ち上げやマネジメントを行ってきた。
そのようなバックグラウンドを持つ者が執筆した記事だとご理解ください。
今回のネタについて、自分自身はまだまだ向き合っている途中であり
明確な解答を持ち合わせていません。
同じ課題感を持ってくださった方とつながり、一緒に議論したいと考えています。そんな仲間が増えたら嬉しいなという気持ちで書きました。
課題感について
「人の成長よりも
企業成長やビジネスの変化スピードが
早くなっていると感じている」
こちらについて、同様の課題感を持っている方に出会い、当課題の重要度を再認識しました。
皆さんは、この課題感について何か取り組みをされてますでしょうか?
自分なりに考えている事をまとめていこうと思います。
企業成長やビジネスの変化スピードが個人の成長を上回る背景
今更感なお話になりますが、VUCA時代と言われて10年以上。
技術革新のスピードはものすごく早く、それにより、ビジネスのあり方、ユーザーが楽しむコンテンツ、様々なものが1年も経たずに変化していきます。
グローバル化、異文化理解や、根本的な人材不足、そういった様々な要因により、私達が働く環境で求められる変化のスピードは数年前を振り返ったとしても、かなり増していると思います。
こうした背景の中で、企業やビジネスは変化に適応し続ける必要がありますが、そのスピードが早すぎるため、個人が成長に追いつけず、ギャップが広がっている場合もあるのではないでしょうか。
少子化による人材不足の課題
加えて、日本では少子化による労働人口の減少が大きな問題となっています。結果として、企業間での人材の取り合いが激化し、働く人が会社を選ぶ時代になりました。
特にIT業界では、エンジニアの不足が深刻化しており、「選ばれる会社」になることが今まで以上に重要です。そのためには、働きやすい環境を提供するだけでなく、「成長し続けられる環境」を整えることが鍵となります。
参考として、IT人材の需給動向の予測の資料を掲載しておきます。
企業成長が早いなかで人材育成をどのようにするか
こうした状況を踏まえると、企業が人材育成に積極的に取り組むことが、選ばれる会社になるための重要な指標だと考えています。
自身の経験にもとづいて、以下のような施策の検討や、一部実施を試みておりました。
キャリアパスを柔軟に設計する
プロフェッショナル職とマネジメント職を行き来できる仕組みを整え、それぞれがキャリアの中で選択肢を持てるようにする管理職 or マネジメント職を全員が一定期間経験する制度
マネジメント視点を養うため、一度は経験する仕組みを導入する給与と役職を分けて考える
役職を降りた場合でも、給与が減らない仕組みを導入することで、新たな挑戦を促進する留学制度のようなキャリアチェンジ支援
社内でのキャリアチェンジをサポートし、別部門や別領域での経験を積む機会を提供する
特に、自己の周辺領域業務においては、主たる業務のレベルアップにもつながるため、積極的に行えるほうが良いと考えている交代制のマネジメント文化を醸成
部長や課長といった役割を一定期間で交代、現場へ戻れる制度、または一部現場までのエグゼキューションを担当する役割を行い、現場感覚を取り戻す機会を設ける
個人的体験からの例
私自身も、部門長としての経験や、他部門での業務を通じて、この課題を実感しました。
過去、部門長として多くの失敗を経験しましたが、その後、エンジニア組織から一度離れ、営業管理部門のDXプロジェクトに取り組む機会を頂きました。その時の上司には非常に感謝しております。
この経験を通じて、周辺領域の知識や異なる視座を学び、現場感覚を取り戻すことができました。
再び部門長に戻った際には、過去の経験と現場での学びが相乗効果を生み、より高い視座でマネジメントに臨むことができたと感じています。
まとめ:選ばれる組織を目指して
この記事で挙げた内容は、すでに取り組まれている企業も多いかもしれません。しかし、時代背景を改めて考えると、以下の点が重要だと感じています。
人が企業を選ぶ時代
キャリアの頭打ちが見える環境では、3年ほどで離職される可能性が高くなります。離職を防ぎ、長く働き続けてもらうには、選ばれる組織づくりが必要人材育成と社会への価値提供を両立する
特にエンジニアの文化に見られるような、OSSコミュニティに還元する企業が増えているように、「人」に対する還元のサイクルも重要だと考えています。働く人にも価値を提供できる組織づくりが必要と考えます
このような取り組みは、先に上げたような1つ1つの施策を実施したら叶うものではなく、経営者の考え方、従業員のスタンス、制度設計など、まさに全体的に取り組むべき課題だと捉えています。
これらの取り組みを通じて、選ばれる企業、持続的に成長できる企業を目指していきたいと考えています。同じ課題感を持つ方々と、この未来を一緒に描いていけたら幸いです。
気になった方は、XのDM等でご連絡いただけますと嬉しです!
よろしくお願い致します。