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さらにやわらかく、さらに伝わりよく、重さは地球と繋がって転がってゆきます

Oct 16, 2005(楽天blogより)

さらにやわらかく、さらに伝わりよく、重さは地球と繋がって転がってゆきます

今日日曜日のレッスンの楽しさは、いつものメンバーに新しい人たちが加わった楽しさでした。

久しぶりに、魚住孝志さんがお客様を案内してお出でになりました。
魚住さんは、国際武道大学の教授で、倫理の授業を受け持たれています。その授業の中に野口体操を導入されています。

2002年、長期に亘って研究、学問されてきた「宮本 武蔵」
(ぺりかん社出版)を発表されました。

お連れ下さったお客様は、同じ大学でモダンバレーの授業を受け持たれているMさんと、大学院生でお弟子さんでもあるFさんです。
お二人ともに大変熱心で、からだを空けて新しいものを受け入れていく気持ちが開かれていて、
さすがからだの専門家だと、驚きもし、教えられもしました。


「わたしのからだは生きた水袋」

〜はからだの基本的イメージです。
これは野口体操の哲学、「体液主体説」を一言で言い表しています。


実際に水袋を用意し、触れてみます
水袋の感触は、手からからだ中まで伝わり、次第にからだが変わっていくのが解ります。
そのやわらかさ、つたわりの良さ、重さ・・・。
水袋をゆっくり転がしてみた時、その意味がハッキリします。
さらにやわらかく、さらに伝わりよく、重さは地球と繋がって
転がってゆきます。
力を抜ききって流れの方向に任せている水袋の動きに
美しさを感じます。

今度はからだで「わたしのからだは生きた水袋」になります。 
にょろ転」という動きです。
意識からの命令でからだを支配しているのが当たり前、
と思い込んでいるとなかなか水袋にはなれないけれど、
脳みそも水袋の中に溶かし込んで
「わたしのからだは生きた水袋」そのものになれた時、
そこに新しい世界、新しい可能性が開かれます。

圏を狭めて、その中でいつものメンバーに新しい人たちが
加わり溶け合っていると、初めて会った違和感は無くなり、
そして、上手下手、できた・できないを越えて
まるごと全体」で感じ、考え、判断するそんな生き物、
原初生命体」に近づいて行くのでした。


「私は、生きるということの中で
自分自身の『まるごと全体』が、
オパーリンの『生命の起源』における『コアセルベート』の
未分化・全体性のあり方とそっくりそのまま、
かさなりあい解け合ってしまうのを実感するのである。
私は、この状態を原初生命体と呼んでいる」

                 野口 三千三



*(2023年現在、火曜クラスのみ)

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