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大福

10月ともなると、次女の秋のリーグが始まっていて。その時期、ちょっと私の行動も、少し変わってくるのであるが、そのことについて、書こうと思う。

私は、もともともはあまり縁起を担ぐほうではなかったのだが、長女がスポーツをし始めてから、いろいろと縁起を担ぐようになった。

試合前には、カツのつく弁当を食べる。カツがないときは、チキンを食べる。これは、弱気チキンを食べる、という験担げんかつぎである。そしていつの頃からか、おやつに、大福を食べるようになった。

大福は、大きな福で、名前もいい。だが、その上で、勝負事で、大福を食べてげんかつぐのは、黒星を白く包んで白星にする、というまことしやかな話を聞いたからである。

いつ、どのように聞いたかは覚えていないのであるが、次女が高校の時くらいから、やっている。

それも、ここぞという時の、とっておきの験担げんかつぎである。

色々な人に、この話をすると、チーム内で、面白がってやる人が増えた。

美味しいからヨモギ大福でも良いことにしている

スポーツをしている娘をもつオヤジたちは、見た目がいかつい人が多い。そういう人達が、そろって大福を食べて、口のまわりを白くしている姿は、何も知らない人から見たらかなり滑稽こっけいだっただろう。

大福は、餡子あんこが入っているから、少し苦手ではあるのだが、私にとっては、とっておきの、応援グッズでもあるのである。

特に、ここで逆転を持ってきたいとき、インターバルの時間で、食べるようにしていて。とっておき中の、とっておきのアイテムなのである。


そして。

ここだけの話を、最後に、ひとつだけ、しよう。


実は、もっと大きな、逆転に向けての験担げんかつぎを、私は、している。普段の生活の中から、ずっと。次女が中学三年生のときに、県の代表に入って出たある試合で、経験したことに基づく。

その時、完全な負け試合だったのが、私があることをした後に、奇跡的に大逆転勝利を呼び込んだのだ。

普通の人からすると、大したことはないことだと思う。それとこれとの因果関係なんて、無いと思う。普通は。常識的かつ科学的に考えれば。

だが、百発百中では無いにしろ、経験上、まずまずの確率で、これは、効く。


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

コジの、思い過ごしかも知れないけれど。信ずるものは、救われると言うしね。


でも、この験担げんかつぎ。今は、誰にも言わない。もちろん、家内にも。少なくとも、次女が、完全に引退するまで。


家内は、そろそろまた、泊まりがけのプロジェクト参加を、する。

今夜も、マッサージをすることになるだろう。

マッサージをすると、家内は、上機嫌になる。

家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。



だから。



これで、いいのだ。



■追記■
面ゆるって、なに?
それは、これ。西尾さんはじめ、みんな、面白い作品をあげていて。
私は、だいたい土曜日の夜に、そこそこの過去記事をあげています。
もしも、お時間があれば、みんなの作品、読んで頂けたら幸いです。

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