退治
6月末の、ある夜、長女からLINEが入った。
かなり前の記事にも書いたが、長女は、大の、G嫌いで、恐れている。
Gとは、ゴキブリのことである。
私は、心配で、こう、入れたのだが。
ところが、今回は、いたって冷静だ。
こう、返された。
だが、やはり、こうなった。
翌日は、金曜日だったので、夜、長女宅に、行くことになった。
長女がこういう発言をしていたので、
ちなみにこう入れたら、
こう、返ってきた。
心の中の、リトルkojuroが、にこやかに、つぶやいた。
あの子は、やはり、優しいね。
そして、私は、こう、返した。
翌日、金曜日の夜、家内も私も出勤だったので、別々に長女宅に向かった。
私は、新幹線に乗り。
家内は、会社から直接、小志朗(注1)で。
滞りなく、G撃退の準備は整った。
私は、桃太郎侍が、好きである。
調子に乗って、悪人成敗の口上を口ずさみながら、ごきぶりホイホイと、コンバットを設置した。
ひとーつ。人の世の生き血を啜り(すすり)。
ふたーつ。不埒(ふらち)な悪行三昧(あくぎょうざんまい)。
みーっつ。醜き浮世の鬼を、
退じてくれよう、桃太郎〜。
万事整い、少し部屋の整理をしたところで、長女に、帰宅を促された。早番なので、朝が早いそうなのである。
帰宅の途につき、小志朗に乗りながら、家内と話をした。
人って、成長するのね。
去年なら、スクランブル出動だったけれど。
長女は、仕事と、今、格闘している。結論は、もう、出ているようだ。だが、まだ、少しのあいだ、見極めている。
長女の未来は、長女が拓く。
小志朗の窓から覗く夜空の星が、長女の未来を、希望で、照らしてくれているように思った。
(注1)我が家の車には、小志朗=こじろう、という名前がついている。