ショートショート_文明の利器
誕生日が再来週に迫っている長男のために、何かプレゼントをと考えたのだが、どうも新しい髭剃りが欲しいらしい。実は私も、髭剃りが欲しくて。どうせならば使いやすい、同じものを購入しようかなんて考えている今日この頃だ。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「誕生日」から始まる、小説、詩歌、エッセイということで。
そして、たらはかにさんからのお題は…。
表のお題が「戦国時代の自動操縦」で。裏のお題が「訓告したいの四六時中」ということだ。
お2人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。
それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。毎週、励みになる。
また、今回は、MisaTKさんの、シロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を述べてみる。
いいエッセイだ。MisaTKさんのプロフイールには、「シニア」なんていう言葉が書かれているが、文体からは若々しさすら感じる。そして、すごく落ち着いている。今回の記事は、奥様が誕生日を迎えられたお嬢様のお子さん、すなわちお孫さんの面倒を見にいくことにウキウキしている幸せな様子を見つつ、ご自分の誕生日は日常と変わらず淡々と過ごすことに満足している、それが良いのだと静かに締めくくっていらっしゃる。その心持ち、私には、わかる気がする。人としての成熟を感じるのだが、恐らく、MisaTKさんは、幼い頃からこういう落ち着いた心持ちの方なんだろうと思うのである。いつもの記事が、そういうことを静かに物語っている。
さらに、小牧幸助さんが、新たな企画を出された。シロクマ文芸部員のはしくれとしては、作品を出さないわけにはいかないだろう。
■小牧幸助文学賞投稿作品②■
誕生日サプライズが、タイムリープ試運転。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉と、たらはかにさんの裏表のテーマ、3ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文まで、そして今回も、小牧幸助文学賞まで手を出す5重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
うむ。
これで何週間だろうか。まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟つぶやいた。
相変わらず、なんだか、悪ガキだな。
まさに。
そしてもう一度、心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟つぶやいた。
家族からのお題は、バックアップで書いたの?
うむ。少しずつね。でも、それを投稿する機会がなくなってしまったかも知れない。
さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「文明の利器」約410字を、どうぞ。
☆ ☆ ☆
誕生日の朝のこと。起きると、そこは山の中だった。
泉は迷彩服を着て、傍らには泉とそっくりのアバターロボットが5体、横たわっていた。
瞬時に頭を巡らせる。
まずは、時間軸の把握。
時空ナビは西暦1600年10月20日午前5時21分。関ヶ原と判明。
ロボットAIにインプット。忍びとして野に放った。
夕方までには、どうやら東軍と西軍は戦力が拮抗していると分析。このままだと、史実がねじ曲がる。
泉は決断した。
ロボットたちに指令を下し、小早川秀秋、藤堂高虎、赤座直保、小川祐忠、朽木元綱ら有力武将に働きかけて夜までに西軍に確実に寝返らせた。
翌朝。小高い丘から戦況を見つめると、朝から始まった戦は、見る見る西軍が総崩れとなり、昼過ぎには終結した。
時空ナビの、現在地に戻るボタンを押すと一瞬で自宅に帰還した。
即刻、本部に報告。
「誕生日のサプライズにしてはタチが悪いです」
本部からの返信。
「本部への批判は訓告に当たる、なんてねっ」
いつも、これだ。
☆ ☆ ☆
■追記■
面ゆるって、なに?
それは、これ。西尾さんはじめ、みんな、面白い作品をあげていて。
私は、だいたい土曜日の夜に、そこそこの過去記事をあげています。
もしも、お時間があれば、みんなの作品、読んで頂けたら幸いです。
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