待望
我が家の車には、名前がついている。「小志朗」と書いて、「こじろう」と読む。
このご時世になる前、2年半前に、大きな車から買い換えたコンパクトカーである。
乗り換えてから、累計総走行距離のODOメーターを確認していて。家内と、ゾロ目になるたびに、その距離数を確認し、小志朗に感謝するということをしていた。
これを、我が家では、ゾロ目祭りと称していた。
ところが、この瞬間を捉えるのが、なかなか難しくて。さっきまで覚えていたのに、もう数分後には忘れてしまうという体たらくで。
それを、ゾロ目逃しと言っていた。
22,222kmは、確か、見逃したのだ。それが。今度は、33,333kmを確認する、絶好の機会を得て。9月くらいから、待ち望んでいた。
11月の初め。ある機会で、飯田まで車でドライブすることになったのだ。乗ったときに、33,300kmを少し過ぎたくらいで。計算すると、高速の途中で、ゾロ目に遭遇する計算だった。
ドライブは順調に進み、まさに、ゾロ目を確認する直前まで来て。待期しつつ、確認しつつ、慎重に進んだ。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
いよいよだな。
写真に、その瞬間を収めようと、カメラを構える。
家内に、見えるようにしてと、声をかける。そして、その瞬間を迎えたのだ。
家内と、私と。その時同乗していた長女と。三人で喜び合い、そして、小志朗に感謝した。
小志朗は、家内が毎日、通勤で乗っている。モノではあるが、家族のようなものだ。
いつも、駐車場に停めたとき、いつも、ヘッドランプに手を添えて「守ってくれてありがとう」と、声をかける。
この時も、家族で感謝した。
ありがとう、小志朗。
ところで。noteの世界の友人の、アドコムさんが、記事を出されていた中で、カーナビが、走行距離を教えてくれるというのを、読んだ。
これって、凄いことだ。これがあれば、ゾロ目逃しは、激減するだろう。
運転は、ほぼ、家内がしてくれる。私の運転は、荒くて、酔うらしい。
私は、ありがたく思っている。もちろん。その夜も、マッサージとなった。
マッサージをすると、家内は、上機嫌になる。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。
■追記■
面ゆるって、なに?
それは、これ。西尾さんはじめ、みんな、面白い作品をあげていて。
私は、そこそこの過去記事をあげています。
もしも、お時間があれば、みんなの作品、読んで頂けたら幸いです。
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