ストレートno.1【ショートショートnote_30/創作】
家内が私を追求するので、仕方なく、日曜日の夜に投稿するための、ショートショートの創作活動を、細々としている。
ショートショートnoteカードゲームを使い、お題を家族に出してもらう。それをテーマに410字以内で、書く。
今回は、長男に、予めスマホのスロットアプリで選択していた以下の5枚から、お題を設定してもらった。
長男のお題から。
では、本編、「ストレートno.1」、410字を、どうぞ。
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俊雄は、野球選手だった。ピッチャーで。球種も豊富だったが、一番の持ち味は、ストレートだった。急速は、135㎞/hそこそこ。だが、全く同じフォームで、70㎞/hの超スローボールから操れた。
入団して3年目。高校時代からつきあっていた真弓にプロポーズした。いつも通り、直球勝負で結婚の承諾を得た。その時、真弓が言ったのだ。
あなた、正直でストレート過ぎるから、変化球を武器にしたら?しかも、速い変化球を。
その時、成績が低迷しだしていて。その言葉に胸に練習に励んだ。やがて鋭く落ちるフォークボールを磨いた。しかも、速く。ストライクをとれるボールとして。
やがて、150㎞/hを超える決め球が完成した。
ある日のヒーローインタビューで、一番の武器は何ですかと聞かれた俊雄は、迷わずにこたえた。やはり、ストレートです。
ストレートは、なぜか相変わらず遅さでは球界No.1だったが、その遅さが、打者には打てず。それが、今でも本当の魔球だった。
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