洗車

次女も、次女のボーイフレンドも、大学で運動部に所属している。いわゆる、体育会系である。

12月のインカレでは、2人とも、早々にチームが敗退したため、思いもよらず、オフが早めにやってきた。

先週の金曜日、次女から、

ボーイフレンドのところに行ってくる。

と、LINEにコメントがあったため、家内が、こう、返した。

2人とも負けてオフなんだったら、美味しいもの、食べに行こう。

次女は、

ひどい言い方。

と返してきたものの、すぐさま、

行く。寿司。

と、リクエストしてきた。

ちょうど、賞与支給日。相当減額されたものの、なんとか、すこしだけ、出た。本当にありがたい。そして、花の金曜日だ。

会社帰りに最寄駅で拾ってもらい、回転寿司に直行した。そして、4人で仲良く会食。

まずは、賞与が出た時、一杯のみ許される、私だけのビール。

そして、ここでも、家内のこだわりポイント、クーポンの術が、炸裂。

なかなかに、良い会食であった。

そう言えば、夏の賞与の日も、次女とボーイフレンドに、寿司を食べさせなかっただろうか。デジャビュ感が拭えないのは、気のせいだろうか。

そして、この後、次女とボーイフレンドは、深夜のドライブに出かけていった。そして、ボーイフレンドのお金で、ガスを満タンにして、洗車して帰ってきた。

私は、

洗車は、我が家のお金でやらねばならないから、レシートを出してくれ。

と、ボーイフレンドに言ったものの、たとえ持っていても、そんなものを出すわけもなく、

家内は、

また、美味しいご飯を食べに行きましょう。

と、誤魔化した。

しばらく仮眠したあと、次女は、突然に、

じゃ、関西に行ってくる。

と言って、飛行場に送れという。

家内に聞くと、次女は、長男のところに行ったことがないので、オフの間に、ひとり旅行してくるというのだ。

ん?で、ボーイフレンドは?

心の中のリトルkojuroが、小声で訝しがった。

その後、飛行場に送り、またもや4人で昼食を食べた後、ボーイフレンドを、下宿まで送った。

その車内で、ボーイフレンドに聞いてみた。

どうして、あいつひとり、関西に行くことになったの?こんな、オフが重なることなんて、今年限りじゃないの?2人で、こっちで遊べばいいのに。

すると、ボーイフレンドが、俯き加減で、悲しげにこたえた。

なんででしょうね。最初から、1人で行くって、決めていました.....。

聞けば、ボーイフレンドは、オフで時間を持て余すので、バイトを無理やり入れた、というのである。

ふむ。

私も、この、ボーイフレンドも、女性がらみだと、置いてきぼりをくらう運命なんだな。

同じ穴の狢とは、このことなのか。

と、心の中のリトルkojuroが、しゃがんで地面をいじりながら、ぽつりと、呟いた。