芭蕉堂
家内が最近、銀座シックスの近くで仕事をしている。土日の出勤で大変なのだが、大変な中でも、何か楽しみをみつけてなんとかしていくのが、家内のいいところでもあり、悪いところでもある。
この間の日曜日、お土産を買って帰ってきた。
銀座シックスとは、3年前にできた、銀座の最新の綺麗な新名所である。
そこを必ず通らないと駅に行けないということなのだが、どうしても、スイーツが目につくというのだ。長女も我が家に帰ってきている。次女もいる。家内自身も疲れているということで、甘いものでも買って帰ろうと思うのだそうだ。
そして、ショーケースが、目につく。
そして、こう、聞いてくる。
私は、何も入れなかったが、帰宅すると、有難いことに、配給があった。
生和菓子、イチゴとバターの生どら焼きと、書いてある。芭蕉堂の、ハンコも趣がある。
干支、虎の刻印。
食べと見ると、美味しかった。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
思えば、長い間、どら焼きと餡子は、苦手だったね。
確かに。家内のおかげで、このご時世に克服できて。そして、間食癖もつき、こんなに太ってしまった。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、また、呟いた。
太ったことを、さっちゃん(注1)のせいにしたら、それは、タセキング(注2)だよ。
確かに。お詫びに、自主トレ(注3)を、1クウォーター(注4)申し出よう。
間食マッサージをすると、家内は、上機嫌になる。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和になる。
だから。
これで、いいのだ。
(注1)我が家の家内の呼称は、「さっちゃん」である。さっちゃんは、女王陛下という別の呼称もある。だが、リキの関係で「おばあちゃん」なんて呼び方は、まかり間違っても、してはならないのである。
(注2)タセキングとは、なんでも他責にする人のことである。私が勝手に作った、造語である。
(注3)私は、家内のマッサージを、よくする。家内に促されずに、自らの申し出で家内のマッサージをすることを、自主トレと、勝手に呼んでいる。
(注4)我が家のマッサージは、家内が録画したドラマやバラエティ番組を見ながら行うことが基本なのである。1クールとは、ドラマ一本分。つまり、1時間、ハーフとは30分。クゥォーターとは15分を、意味する。