リキ日記_11ヶ月
ハリネズミの飼育者のことを、世間では、「ハリ飼い」というらしい。私は、その、ハリ飼いの中でも、まだまだ素人である。
我が家のハリネズミの名前は、リキという。
リキは、我が家に来る前は、長男が育てていた。我が家に来たのは、昨年のゴールデンウィークからである。
長男によると、リキは、1月生まれだったそうである。ゴールデンウィークに我が家に来た時には、それ相応に大きくなっていたので、赤ちゃんの頃の小さなリキを、私は知らない。
長男は、私たちには黙って、2月頃リキを手に入れ、3ヶ月ほどの間ひとり孤独に育てていた。だが、そうしているうちに、やはり忙し過ぎて、リキに何かあった時に病院にも連れて行けないということになり、私たちに保護してもらう道を選んだ。
私は、ふと、長男に問うてみた。
ところで、1月生まれというのは、誰に聞いたの?
長男は、ボソリと、言った。
ペットショップの店主。
長男は、口数の少ない男である。私のように饒舌でもなければ、五月蝿くもなく、お酒も嗜まず、小さい頃から優等生で問題を起こしたりすることもなく、決して悪ガキではなかった。
この長男の発言を聞いて、心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
ペットショップの店主の発言、本当だろうか。
ちょっと、大きくなかったか。生後4ヶ月で引き取った時、リキ。
まあ、いい。
誕生日がわからなくとも、健康で長生きしてくれれば、それでいいのだ。私と共に、少しでも長生きをしてくれれば、それだけで、いい。
もう既にリキの誕生日は、確実に過ぎている。せめて、ゴールデンウィークに、一周年記念の日を、迎えよう。家族みんなで。
心の中の、リトルkojuroが、ボソッと、呟いた。
そうだな。一応、5月2日ということにしよう。月曜日だし、リキ日記の投稿日でもあるし。
今のところ、リキは、健康そうに見える。いろいろ調べていると、ハリネズミも、いろいろな病気になりやすいようだ。ノミのような寄生虫がついたり、癌のようなものもあり、年齢が高くなってくると、歯槽膿漏のようなものにもなるらしい。
できれば、そういう病気も、近寄ってきてほしくはないが、あらかじめ、信用できる動物病院は、一応、見つけている。
ゴールデンウィークは、できれば健康診断に行きたい。できれば、それも、5月2日にしておきたいところだ。
去年の初診の時に、獣医の先生からも、暑くもなく、寒くも無い、ゴールデンウィークあたりがいいと言われていた。
もう、あれから、ほぼ一年。時間は、長いようで短い。季節は、巡る。
リキを見ていると、ふと、そういうことが思い浮かび、リキの健康を思わずにはいられなかった。
長男の命名のように、リキよ、力強く、健康にいてほしい。
毎週のように書いているが、磯貝さんは、ネズミを描いたと言われるのだが、私と家内には、リキに見える。だから、「(ハリ)ネズミ」と表現した。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジとさっちゃんの心の中で、リキだと思っていれば、それは、それでいいのかもな。
そうかも知れない。
2月の終わりに、てるとさんに頂いた、ハリネズミだが、当然、リキと名付けた。リキが、不思議そうにペンギンを眺めている、という感じ。おまけの写真。笑