既成事実
ほんの一週間前だった。家内が関西への平日旅行を長女と決行したのは。そして、そのことを、一昨日の「旅行記」という記事にした。
それからいくばくの日が経過しただろう。
昨日日曜日、昼過ぎになって、家内が急に、
わたし、帰省しますね。
という。
まるで、既成事実かのように。
先週から、従姉妹のお父さん、つまり、家内の伯父が、かなり具合が悪いとは、聞いていた。ところが、帰省するとは、聞いていなかった。
家内のこだわりポイントは、ポイ活と、クーポンと節約と、私に対する負けず嫌いと、子供との平日旅行と、親戚付き合いだ。
そこから考えると、何も言わずとも、帰省することは、それこそ、既成事実だったのだ。
ちょっと驚いている私の顔を見て、
なんなら、あなた、我が家代表で行けるの?行けるのならば、行ってきて良いよ。
私は、力なくこたえるしかなかった。
行けません.....。
由貴ちゃん(家内の従姉妹)は、お父さん(義父)のお葬式に、わざわざ東京から来てくれたんだし。誰も行かないなんて、できないでしょ。
私は、わざと、ちょっと元気にこたえた。
そうだね。だから、行ってきてよ。我が家代表で。
家内は、今日、新幹線で関西に帰る。長男宅に泊まり、明日、叔父の葬儀に参列する予定だ。
私は、頭の中でいろいろ考えていたことを表に出さないようにして、家内に言った。
車では、行かないように、ね。
家内は、呆れた顔をして、
当たり前でしょ。今日行って、明日、帰ってくるんだから。いくら私でも、無理でしょ。
私は、
そうね。じゃ、飛行機で、行ってね。そのほうが、乗り物に乗っている時間が少ないし、近いから。
そして、心の中で、小声で付け加えた。
お金は、余計にかかるけれど.....。
家内は、いろいろ思案はしていたが、行きは新幹線で。帰りは、飛行機で、移動する気持ちを固めたようだ。
家内の実家は、かなりの田舎である。親戚付き合いは、かなり深い。だから、よほどのことが無い限り、慶事、弔辞は、出席、参列するのが、常なのである。
ちょっと言い過ぎだったので、家内のこだわりポイントから、「親戚付き合い」は、除いておこう。
家内がいなくても、自堕落な食生活にならないように、今は、反省している。そして、旅行に行くのではないのだから、写真も、要求しまい。
とにかく、家内が、無事にこちらに帰ってくることを、心から、祈ろう。
万事、これで、いいのだ。