ショートショート_落着
夏は夜の思い出も多い。祭り、花火、流星群。そして、夏の暑さに乗じてちょっと夜更かしをしたりもする。
蝉は、夜でも街灯の近くでは鳴いている。
熱帯夜。扇風機。絵日記。宿題。タオルケット。蚊帳。蚊取り線香の匂い。
もう昭和ではないのだから。いまや、エアコンをつけっぱなしでむしろ快適に寝ることの方が多いのだろうか。
梅雨も終わりの時期にさしかかり。夏も盛りを過ぎ、晩夏へと巡っていく。今年の夏は、どんな思い出が待っているのだろう。鬱陶しくもあり、懐かしくもある夏。今日の空は、どんより曇っている。
そんな日曜日の午後に、またもや、荒技をやってしまった。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「夏は夜」から始まる小説・詩歌・エッセイなどを自由に書いてみませんか?ということで。
そして、たらはかにさんからのお題は…。
表のお題お題が【海のピ】で。そして、裏のお題が裏お題【山のポ】|д゚)チラッ、ということだ。
また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は、少し前から出る。
今回は、タイトルまたは本文中に「にゃんとなく」🐈️という言葉を使用してください😸。と、なっている。
お3人の企画はすべて、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。
それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。毎週、励みになる。
また、今回は、ポエマー・グロさんの、シロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として述べてみる。
共感できる作品だと思った。
最後の一節。まさに、夏、私もそう思うのだ。
暑い暑い、早く涼しくなれなんて思うのだが。晩夏になるに従い切なくなってきて。秋風が吹くころには暑い夏が恋しくなり、冬の最中には暑い暑い、あの夏に恋い焦がれるのだ。
西瓜が特に好きで。縁側でかぶりつき、種飛ばしを競うのが毎日の絵日記になった。
毎日同じ内容じゃないかと先生に指摘を受けるのだが。頑なに種飛ばしの西瓜の絵ばかり描いていた。
夏は夜。西瓜、夕焼け、縁側、花火と家族。そして、もう帰らない一度きりの夏の思い出。
夏がまた、今、盛りだ。
今日もまた、あいにくの空。それでも生きていることに感謝して。今宵も、見えぬ月に祈ろう。
心の中の、リトルkojuroが、またもやボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉と、たらはかにさんの裏表のテーマ、3ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文まで、4重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
うむ。
これで、荒技。何週間だろうか。まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟つぶやいた。
なんだか、悪ガキだな。
まあな。
そしてもう一度、心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟つぶやいた。
家族からのお題は、バックアップで書いたの?
うむ。少しずつね。でも、それを投稿する機会がなくなってしまったかも知れない。どうしようか。
私は、この荒技シリーズを、ハードボイルド風に書き上げたいと思っている。だが、図らずも、また,珍妙なだけの内容になってしまった感じだ。
なんのはなしですか。
さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「落着」約410字を、どうぞ。
☆ ☆ ☆
夏は夜なのだ。
涼は、夜の招集に備えて昼間は仮眠を良くとるようにしている。
案の定、夕方にミッションが入った。江ノ島で怪人出現騒ぎだという。
今や教授の瞬間移動装置は極小チップになっており。涼のスマートウォッチに仕込まれている。
飛ぶと、ピストルを構えた警察官の銃口の先には怪人化した工作員が人質をとっていて。
涼はしなやかな身のこなしで人質を保護し怪人から遠ざけた。
そして怪人凍結弾を発動するとそこへ本部の捜査員が応援に駆けつけ確保。
と、続けてコールが鳴る。
今度は高尾山頂でネコ型怪人が出現との情報。
涼はボタンを押す。
ポチッ、とな。
すると、見た目は可愛いネコの顔をした怪人がまさに今、人質をとろうとしているところで。
涼が声を発した。
「なぜ卑怯なマネをする!」
すると怪人がこたえる。
「にゃんとなく」
拍子抜けしそうになりつつ涼は怪人凍結弾を炸裂。そこへ護送ヘリが到着。確保完了となった。
これにて、二件落着。
とにかく夏は、夜が忙しい。
☆ ☆ ☆
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