みんなで立方体【ショートショートnote_65/創作】
家内が私を追及するので、仕方なく、日曜日の夜に投稿するための、ショートショートの創作活動を、細々としている。
ショートショートノートカードゲームを使い、お題を家族に出してもらう。それをテーマに410字以内で、書く。
今回は、長男に、予めスマホのスロットアプリで選択していた以下の5枚から、お題を設定してもらった。
それでは、本編にまいりましょう。
長男のお題から。
本編、「みんなで立方体」、約410字を、どうぞ。
☆ ☆ ☆
ゼミの同期が7人。みな司法試験を突破して法曹界に身を投じたが、堅だけが探偵業を選んだ。
堅は、何でもした。
弁護士も尻込みする医療過誤、検事も手を引く巨悪、裁判官も忌避する冤罪事件まで、ありとあらゆる事件を解決に導く、実は、凄腕の名探偵だった。
あるときマフィアのボスに拉致されて。土俵際でボスの気まぐれから、6回続けて目を当てれば解放という賭けになった。
堅は、学生時代の学籍番号、235461を脳内で反芻した。
仮面の振り師が次々と現れ、一度ずつ賽を振っていく。
外れない。
最後の数字が当たった時、ボスが声を荒らげた。
いかさまだ!
だが。マフィアには鉄の掟があり。一度下した決断を、翻してはならない。
ボスは、その場で排除。堅は、しかるべき場所に移送、解放された。
気付くと母校のゼミ棟の前だった。仮面と賽が6式、重ねて置かれていた。
「みんなで立方体に細工したのか。」
懐かしさと|《あんど》安堵で思わず上を向くと、秋の茜空が、いやに目に染みた。
☆ ☆ ☆
■追記■
面ゆるって、なに?
それは、これ。西尾さんはじめ、みんな、面白い作品をあげていて。
私は、だいたい土曜日の夜に、そこそこの過去記事をあげています。
もしも、お時間があれば、みんなの作品、読んで頂けたら幸いです。
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